わたしの職場にとんでもない勘違いおばさん(50歳・独身)がいます。
転職して間もない頃、初対面のわたしに得意げにスマホを二つ見せつけて、「こっちのスマホは本命の男用、こっちのスマホは遊びの男用。」といきなり自慢してきたのです…。
ええ!?50歳といえば、孫がいてもおかしくない年齢。
なのにまるで女子大生のように、モテモテ男自慢ですか?
あげくのはてに、「私は50年間男が切れたことがない、北海道と沖縄以外、全国に男がいる。」と言い放ったのです。
50年間男が切れたことがないということは、生まれたときからカレシがいるということですか?
そして現在45人も男がいるのに、誰もアナタを引き取ってくれないのですね…。
確かに50歳にしては若く見えるし、こぎれいです。
そりゃ独身で自分の面倒だけ見ていればいいんだもの、子育てに追われて時間の足りない主婦に美貌で負けたら独身の意味ないわな。
それでも10人並みの美貌。
特別美しいわけでも、特別若く見えるわけでもない。
独身50歳のごくごく平均的で、少しは可愛いかなという、それなりの容姿です。
実はこういう勘違い女、バブルの時代に大量に生み出されたのです。
だからわたしはこのブログで、彼女をバブル姫と名付けました。
では、バブルとは一体どんな時代なのでしょうか。
バブルを振り返りながら、今もなお、バブルに囚われ続ける哀れな亡霊、バブル姫をひも解いてゆきましょう。
バブルってどんな時代?
バブルとは正しくはバブル景気と呼んだ方がよいでしょう。
ウィキペディアによると、1986年(昭和61年)から1991年(平成3年)までの約4年間に、日本で巻き起こった異常なほどの好景気のことです。
好景気とは、つまり、お金がありあまってありあまって仕方のないような時代です。
ここでお金を持っていたのは、今のような特別なセレブたちだけでなく、ごく一般的な普通の人たちであるということも、バブル時代の特徴です。
平凡な家庭の男子学生が、ポルシェやベンツなどの高級車を乗り回し、女子大生がヴィトンやティファニーなどの高級ブランドを当たり前のように身に着けていました。
しかしその異常な好景気が長く続くはずもなく、ある日突然、泡(バブル)のように消えてしまったのです。
泡(バブル)のようにふくれあがり、弾け飛んで消えてしまったことから、この時代はバブル(泡)の時代と呼ばれています。
バブルが崩壊した後、大手企業は次々倒産し、残ったのは多額の借金を抱えた人々でした。
バブルで美味しい思いをしたのはどんな人たち?
ころんの世代
バブル景気に恵まれた人たちは、皆それぞれいい思いをしました。
わたしは小学生ぐらいでしたが、父の会社はバブルの追い風を受けて発展した企業です。
父はその企業のフランチャイズ化した営業所の社長にまで上り詰め、年収は1000万を超えました。
だからわたしは小学生の頃、家族6人でよく高級焼肉屋の天壇に連れていってもらい、グリーン車にのって家族旅行にも出かけていました。
4人兄妹だったため、おうちに子守りをかねたお手伝いさんがいた頃もあります。
バブル崩壊に伴い、父の営業所は閉鎖され、父は定年を待たずに退職しました。
結局その企業は倒産してしまいましたが、当時はCMも流れていた、誰もが知っている企業でした。
バブル世代
バブルで最も得をしたのは、バブル世代と呼ばれる、好景気の時期に就職した1965年から1974年に生まれた人たちだと言われています。
1968年生まれのバブル姫は、まさにこの世代です。
日本の景気は右肩上がりで、企業はこぞって事業を拡大し、大量に人員を募集したため、就職に困ることがなかった世代です。
今でこそ、安定した公務員という働き方が人気ですが、当時は段階的にしか給料が上がらない公務員よりも、急激な成長を見込める一般企業のほうが大人気でした。
むしろ、公務員になるのは才能のない負け組と解釈されていました。
バイトでも暮らしていけそうなぐらいお給料は弾み、企業たちは人員を確保するため、就職内定した学生たちを異常にもてなしました。
まだ社会経験のない学生たちに媚びへつらい、研修と称して海外旅行にまで連れていったのです。
当然新卒の給料もよく、ボーナスも頻繁に至急され、経費は使い放題でした。
しかし、そんな時代が長く続くはずもなく、バブル崩壊後、多くの企業は倒産しました。
バブル期の恩恵を受けた人々も、リストラや再就職難などの憂き目に合います。
また、誰でも就職できるバブル期にたやすく仕事が決まったため、自分の能力を過信し過ぎて挫折していったバブルの亡霊たちも数多くいることでしょう。
もはやバブルの恩恵など、どこにも残っておらず、日本経済に絶望した人々も多いのではないでしょうか。
しかし!
バブルの恩恵を今も受け続ける女が、今もなおここにいるのです!
その女性こそ、我らがバブル姫。
このカテゴリーの主役です。
なぜバブル姫が、今もバブルの恩恵を受け続けられるかというと、バブル崩壊をものともしない、業界1位2位を争う大企業にまんまと潜り込むことができたからです。
どんなに仕事をしなくても、リストラされることもない、ボーナスもさほど下がるようなこともない、誰もが知っている大企業です。
だから今もバブル姫は、バブル姫としてふるまうことができるのです。
次回は、このバブル姫の特徴を、バブルの影響とともにまとめてゆきますね。
おまけ バブル時代を知るのにお勧めの小説
わたしがこの小説を読もうと思ったきっかけは、このアッコちゃんというヒロインの親友が、何と!故尾崎豊夫人だというのです。
当然尾崎夫人はこの小説にも登場します。
わたしは尾崎豊が亡くなったときに、お葬式に行ったぐらいの尾崎ファンです。
その尾崎ファンとして、尾崎豊夫人が登場する実話をもとにした小説だと聞いて、読まないわけにはいかないですね。
もともとは故ナンシー関さんのエッセイから、尾崎豊夫人、尾崎繁美を知りました。
銀座カマキリママから不動産王を奪い、小悪魔と呼ばれた風吹ジュンから夫を奪い、魔性の女と呼ばれた荻野目慶子と男を取り合った、有名な魔性の女がこの小説のヒロイン「アッコちゃん」だというのです。
そのアッコちゃんの親友ということで、尾崎繁美夫人は、危険な人物ではないかとそのエッセイでは綴られていましたね。
バブルの時代を駆け抜けた二人の美女、「アッコちゃん」と「※シェリー(小説の中の名前ではなく、尾崎豊のシェリーという曲が、繁美夫人にささげた曲と言われているのでわたしの独断で勝手につけただけ)」の小説です。
わりと読みやすいので、バブル時代に興味がある方は、ぜひ読んでみてください。
※2022年8月17日追記
尾崎豊の「シェリー」という曲は、妻の繁美夫人に捧げた曲と何かで読んだ気がするのですが、以下のようなご指摘がコメント欄にありました。
「シェリーはデビューライブ(1984年)で披露された曲であり、繁美夫人と出会ったのが1986年なので夫人とまったく関係ない曲です。」
シェリーの「シ」は繁美の「シ」かと今の今まで思い込んでいました。
繁美夫人と出会う前から存在していた曲ということで、こちらに追記しておきます。
ご指摘ありがとうございました。
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コメント
ご指摘ありがとうございます。
シェリーの「シ」は繁美の「シ」かと今の今まで思い込んでいました。追記を記載しておきます。
>尾崎豊のシェリーという曲が、繁美夫人にささげた曲と言われている
シェリーはデビューライブ(1984)で披露された曲であり、繁美夫人と出会ったのが1986年なので夫人とまったく関係ない曲です。