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刑事コロンボ#7-2 もう一つの鍵/ LADY IN WAITING 1971年 あらすじとネタバレ(後半) 変わりゆくお嬢ちゃま

刑事コロンボ

刑事コロンボ第七作品「もう一つの鍵/ LADY IN WAITING」の後半です。

前半はこちらより
刑事コロンボ#7-1 もう一つの鍵/ LADY IN WAITING 1971年 あらすじとネタバレ(前半) お嬢ちゃまのご乱心

兄ブレイスを意図的に殺害したお嬢ちゃまベスは、思惑通り過失と正当防衛が認められ無罪になってしまいました。

しかし刑事コロンボが、これを許すはずもありません。

後半のみどころは、支配的な兄から解放され、清楚に思えたベスが、どんどん派手に変わってゆく様子です。

そこに、兄の異常な束縛も垣間見えてくるのです。

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#7 もう一つの鍵/ LADY IN WAITING (1971年)

変わりゆくお嬢ちゃま

コロンボの疑惑5-ベスの青い新車

コロンボはベス邸を訪れ、駐車してある新車をあちこち見まわっています。

それを不信に思った執事のチャールズと、使用人が駆けつけてきます。

コロンボに要件を訪ねるチャールズに

コロンボ
コロンボ

あんたもせっかちな男だな。

しばらくほっておいてくれないか?

と言うコロンボ。

コロンボは、チャールズに一人で実験をしたいと言って、玄関から、ベスの部屋がある庭を歩いてゆきます。

すると庭の芝生の草が、コロンボの靴にたくさんついてしまいました。

それからコロンボは、ベスのいる美容院に向かいます。

もう一つだけ2-ベスの新車


ベスがいる美容院は、上流階級専門なのかゴージャスで広くておしゃれです。

受付嬢にコロンボは、女性客が多いのでたばこを控えるように注意されます。

コロンボ
コロンボ

残念だな。今つけたのに

と言って葉巻を受付に渡すコロンボ。

汚そうに受け取る受付嬢が笑えますね。

髪をセットしながら爪のお手入れもしてもらっているベス。

コロンボは定番セリフ

コロンボ
コロンボ

もう一つだけはっきりさせたい事がありましてね。

を言って、まずは新車のことを訪ねます。

広告業界に打って出るのだから、身の回りを派手にしないと言って、新車を購入し、自分のイメージを一新させるベスお嬢ちゃま。

しかし新車は注文してから納車までに一か月はかかります。

兄が亡くなる前から、自分を一新させる用意をしていたことは、暗に計画殺人だったことを示しています。

ベスのヘアチェンジが終わりました。

ロングだった髪を外ハネのボブカットにして軽快に。

保守的だったファッションも、体にぴったりとした派手なシャツに当時流行したパンタロンパンツ。

60年代ファッションか、70年代ファッションか分かりませんが、スレンダーなベスによく似合い、今までとは別人のようです。

コロンボ
コロンボ

すばらしい。チャーミングですな。ホントに。

生まれ変わったみたい。

とコロンボも大絶賛。

しかしお嬢ちゃま、兄が亡くなったばかりだというのにはしゃぎ過ぎではないでしょうか。

一つ-3 チャドウィック邸の謎

ヘアセットが終わったベスが、コロンボに再度要件を聞くと

コロンボ
コロンボ

その前に一つ。これからお宅へ?

と、定番セリフで帰宅するのか確認します。

そうだと答えるベスに、チャドウィック邸に関係することだから、お供したいとコロンボは申し出て、半ば無理やりついていくのです。

そして受付の女性は、コロンボのあずかっていた葉巻をちゃんと返してくれました。

でもちょっと場違いのコロンボの後ろ姿を、険しい顔で見送るのです。

コロンボの疑惑6-庭の芝生

チャドウィック邸に着いたコロンボは、ベスをともなって、もう一度、庭を通って彼女の部屋へと向かいます。

そして靴の裏についた芝を見せて、兄ブライスの靴にはついていなかったことを指摘するのです。

ベスは、カーペットでこすって落ちたのかもしれないし、部屋は掃除してもう調べようがないと答えます。

もう一つだけ-4 疑惑7-スペアキーの存在

「これでもうよろしいでしょ。」というベスに、コロンボは定番セリフ

コロンボ
コロンボ

いや。もう一つだけ。

と食い下がります。

さっきももう一つだけと言ったばかりなのに、コロンボの一つは一つじゃないんですね。

コロンボは玄関に置かれた脚立に乗って、高い位置に置かれた鉢植えをベスに見せます。

コロンボがスペアキーを隠すならこの鉢植えにすると言った通りに、鉢植えには長い間鍵が隠されていた跡が、はっきりとくぼみになっていました。

ベスは確かにスペアキーを自分が隠したが、兄ブレイスは知らなかったと嘘をつきます。

そしてコロンボのように鍵を見つけ出す人がいるかもしれないことに気がついて、スペアキーを移したのだと言うのです。

うちのカミさん-2 芝を指摘

コロンボに兄殺害を疑われていることに気がついているベスは

「ちゃんと過失という評決が出たのにまだ人の事疑うなんて失礼にも程があるわ。」

と、怒りを口にします。

まあ、いたってお嬢ちゃまの言うことは正論ですね。

コロンボ
コロンボ

いやあなたを疑ってるなんてとんでもない。

 

ただつじつまが合わないと気になってしょうがないんですよ。

 

芝のことは最初家内に指摘されたんですが…。

と定番のセリフ、カミさんを使って事件に食い下がります。

でもこの家内が芝を指摘したというのは、おそらく嘘でしょうね…。

まあ、コロンボに言わせると「嘘を扱うのが刑事の仕事」ですからね。

「あなたの奥様がどんな名探偵か知らないけどこれ以上つきまとわないでいただきたいわ。」

と、はっきりとベスはコロンボを拒絶します。

ここまで言われるとさすがのコロンボも引き下がざるを得ないみたいですね。

派手に買い物するベス

コロンボを忙しいといって追い払ったベスは、恋人のピーターを付き合わせて、のんきに買い物をしています。

明日の役員会議の件を確認するベスに、ピーターは、時期早々なので1週間後ぐらいがいいのではと提案します。

ですが、どうしても明日開きたいというベスに、半ばピーターも諦念気味。

派手な服がほしいと言うベスに店員がすすめたパープルのツーピースは、ギラギラで露出が激しく、はっきり言ってセンスが悪い。

まるで娼婦!

試着したそのドレスを見たピーターも

「面白いね。魅力的だけど君には似合わないんじゃないかな?」

と暗に、やめておけと諭します。

そうでもないと思うわ、というベスに「まあ君の好きさ。」と、ピーターはお嬢ちゃまの嗜好を受け入れて優しいですよね。

「何でも自分で決められるってうれしいものね。」と言うベスは、もしかしてお洋服まで兄に口出しされて、あんな地味な洋服ばかり着ていたのでしょうか。

まあ、このパープルのドレスは、わたしが兄でも「そんな売女みたいな服着るな!」て怒りますけどね。

まだまだ買い物熱がおさまらないベスに、会社に戻るというピーター。

もう少し待っていてと、ベスはピーターを引き留めますが

「君と違って私には仕事があるんだ。

昼間から遊んじゃいられない。

何かあったら会社にいるから電話してくれ。」

と去ってゆきます。

このシーン、なかなか奥が深いですよ。

当初わたしは、邪魔な兄がいなくなって浮かれすぎのおバカなお嬢ちゃまを演出するシーンだと思っていました。

しかし洋服まで口を出す兄から解放されたシーンだと考えると、やはりブレイスは異常なシスコンだったとも思えますね。

ベスがおバカなお嬢ちゃまだったのか、殺されるほどに兄が支配的過ぎたのか、判断が難しい作品です。

お嬢ちゃまの最終勧告

最終勧告1-役員会議でのクビ勧告


ベスはピンクの派手なツーピースで、役員会議に参加します。

彼女なりの勝負服なのでしょうか。

おしゃれで素敵なんですが会議に着るにはちょっと派手ですね。

しかし母のチャドウィック夫人も派手な緑色の衣装で愛犬エンリコを連れて会議に参加しているのを見ると、この母にして、この娘ありといった印象です。

ベスは、自分が社長に就任したことを発表し、ピーターを副社長に任命するのです。

困惑するピーターを始めとする役員たち。

さらにベスは、斬新な企業改革案を次々と打ち出します。

ベスに批判的な役員にたいしては

「私の新方針に協力して頂けない方には転職の道を考えてもらいましょ。」とクビ勧告です。

これ、いつかピーターがコロンボに嘆いていた前社長ブレイスのおはこのセリフ、「クビを覚悟してもらおう」とそっくりですよね。

支配的なベスに何も言えない役員という構図で解散したこの会議。

最後にベスは、ピーターと婚約したことを発表するのです。

最終勧告2 母親への訴訟勧告

ベスの勝手なふるまいに「あなたどうかしてるんじゃないの?」とたしなめる母親のチャドウィック夫人。

夫人は、ベスには社長になる資格もないし、筆頭株主は自分なので勝手なふるまいは許さないと諭します。

「ママが邪魔するなら私法廷にでも訴えて争うつもりよ。

新聞や雑誌が喜ぶでしょうね。」

と親に向かってこの態度。

「それともママが社長におさまる?その年じゃ10日ももたないでしょうけど。」

とお嬢ちゃまは高慢ちきなことこの上ありません。

チャドウィック夫人の育て方が悪かったのかしら?

コロンボの疑惑-8 切れた電球

そこへ神出鬼没のコロンボがやってきます。

コロンボに「簡単にお願いね。簡単にね。」と念押ししてさっさと返そうとするベス。

コロンボ
コロンボ

一つの手がかりが別な手がかりを導くことはままあるんですがね。

コロンボ
コロンボ

お宅で例の脚立を登ったり降りたりしているうちに鈍いおつむにピーンと響くことがありましてね。

あ~気になって夜も眠れなくて。

 

とまあ、いつものごとく自虐気味に切り出し、相手の懐に入り込もうとします。

コロンボが鈍かったら、人類のほとんどは鈍いどころか全く何も感じない虫ですよね。

コロンボほど鋭い人はいませんから。

コロンボ警部、人類にたいして失礼発言ですよ!

コロンボは、チャドウィック邸の玄関の切れた電球を持ってきています。

二か月半は持つであろう電球が切れたのに、汚れておらず新品のようにピカピカだったことが、コロンボの疑惑でした。

コロンボ
コロンボ

これどう考えてみても不可解でしょうが。

きれい好きだから召使が気をきかせてふいたのではというベスに

コロンボ
コロンボ

切れちまった電球をですか?

とさらに突っ込むコロンボ。

「お掃除するのは昼間だから気付かなかったんでしょ。」

というベスに「しかし…。」とさらにコロンボは食いつこうとするのです。

最終勧告3 コロンボへの出入り禁止勧告

しつこいコロンボにベスは

「はっきりお断りしとくわ。これ以上私の邪魔をしないで。屋敷へはもちろんここにも二度と来ないでください。

私は忙しい体なのよ。

あなたの道楽に付き合っている暇はないわ。

私を疑っているんなら正式に告訴したらいかが?どうお分かり?」

とコロンボに最終勧告を突き付けます。

コロンボ
コロンボ

はい。分かりました。

とすごすごと帰ろうとするコロンボですが、ドアの前まで来て

「ああ…。」

といつものごとく振り返ります。

しかしベスは

「今言ったはずよ。質問ならもうお断り。」

と冷たく言い放ちます。

コロンボ
コロンボ

そんなかみつかないでくださいな。

これお返しするだけですよ。

とコロンボは、電球を返して去ってゆくのです。

さすがお嬢ちゃま。

感情をむき出しにしてコロンボを突き放しますね。

今までの外面だけはいい、頭脳明晰な殺人犯たちとは一味違います。

最終勧告4 恋人に別れの勧告

コロンボが去った後、「しつこいったらありゃしない!」と電球を投げつけてかんしゃくを起こすベス。

落ち着いてと諭すピーターに、「あんた法律家でしょ。何とかして。もう気が狂いそう。」と当たり散らします。

「ベス…。どうかしてるんじゃないのかね。」とチャドウィック夫人と同じ言葉でベスをたしなめようとします。

少し落ち着き素直に謝罪するベスですが、ピーターが何か言いたげなことに気がつきます。

ピーターは、自分を副社長に昇進させたことは強引で感心できないと、ベスに伝えます。

さらにピーターは、相談もなしに婚約を発表したことにも不信感をつのらせていました。

「私も自分のことは自分で決めたい。人の意思に縛られる不愉快さは君もしっているはずだ。」とベスを非難するピーター。

ベスは社長という立場があるから分かってほしいと、ピーターに同情を求めます。

「会社は会社。個人の生活とは別さ。君はなんだか兄さんに似てきたぞ。」と支配的なベスをいたって正論で諭すのです。

するとベスは

「兄が言った通りだわ。あなたは私に向かないってこと。」

と言って、ピーターに別れの勧告を突き付けるのです。

コロンボ最後の証拠探し

ベスにふられて行きつけのバーでやけ酒を飲むピーター。

そこに計画的にでしょうが、コロンボが居合わせます。

ピーターに声をかけられて

コロンボ
コロンボ

今日一日は長かったですね。

あなたにも長い一日でしたか?

とまるで、お嬢ちゃまに振り回されているピーターを見て来たように同調していますね。

コロンボはエスパーだと、わたしは信じています。

ピーターがコロンボに何故ベスをつけねらうのかと聞くと

コロンボ
コロンボ

誤解です。それは。

アタシは謎解きを楽しんでいるだけでね。

と答えます。

このコロンボの言葉は嘘だけど本当だと思いますね。

コロンボには、殺人犯を絶対に逮捕したいという執念があり、それが彼をしつこくかきたてるのです。

しかし一方で、パズルをはめ込むように謎解きを楽しむという一面も確かにコロンボにはあるのでしょう。

ピーターが、コロンボはベスが邪魔な兄を殺したと疑っているのだろうと問いかけると

コロンボ
コロンボ

いや…疑っているどころか信じてますよ。

とはっきりと口にします。

コロンボ
コロンボ

あんたに腹を打ち明けたのは力を借りたいからです。

犯人ははっきりしているけれども証明する手立てがない。

お願いだ。協力してください。

うちのカミさん-3 馬車の後ろに馬つなぐ

コロンボの殺人事件の証人を頼まれたピーターは、いったんは、自分が現場にいたし、ベスが人殺しなどするはずはないと断ります。

コロンボは

コロンボ
コロンボ

女房の話で恐縮ですが格言とかことわざに詳しくてその時々にうまい言葉を引き出してくるんですよ。

 

「事実は小説より奇なり。」とか「上手の手から水が漏る。」とか。

と定番セリフ「うちのカミさん」を持ち出します。

「上手の手から水が漏る。」ということわざは、上手な人でも失敗するという意味です。

そして昨夜カミさんは

「馬車の後ろに馬つなぐ」と言ったので

コロンボ
コロンボ

アタシ、ハッとなった・

「それだ!」って。

とコロンボはひらめいたのです。

「馬車の後ろに馬つなぐ」とは前後が逆になることです。

コロンボはブレイスの死亡事件で、時間の前後がさかさまになったのではないかと気がついたのです。

そしてそれをその場にいた、記憶力の良いピーターに思い出してほしいと頼むのです。

さあ、何の順番がさかさまになったのでしょうか。

もう一度、最初からこの作品を見れば、分かりますよ。

わたしも当初、あれ、逆になったけどいいの?って一瞬思ったけど、ラストをむかえるころには忘れてました。

コロンボ最後の推理が成立し、いよいよベスに王手をかけます。

コロンボの最終勧告

ベスは寝室で大きく胸元の開いたセクシーなネグリジェ姿で、ベッドでお酒を飲んでタバコを吸いながら、調べ物をしています。

物語冒頭は、首のつまった地味なネグリジェで、お菓子ぽりぽり食べて、兄を殺そうと待ち構えていたベスがずいぶん変わったものですね。

兄ブライスは、ベスに露出の大きなネグリジェも、お酒も、たばこも許さなかったということでしょうか。

ベスの寝室の窓をたたく者がいます。

銃を手に持ち、「どなたなの?」と問いかけるベス。

「コロンボ警部でしょ。出ていらっしゃいな、一杯付き合って。」と、あれほどコロンボを毛嫌いしていたのに柔和な態度。

ピーターや母親に認めてもらえなかったストレスから、お酒の相手がほしいのかもしれません。

ベスが警報装置を切って窓を開けると、玄関から入ってきたコロンボに背後から

コロンボ
コロンボ

あの晩もこれと同じだったんでしょ?

と声をかけられます。

コロンボはチャドウィック邸のスペアキーを作らせて、ベスにあの日を思い出してもらうために、ブレイスと同じ行動をしたのです。

コロンボ
コロンボ

あんたを逮捕に来たんだ。

兄さんを殺した罪で。

と、ベスに最終勧告を突き付けるコロンボ。

ベスはコロンボに

「不当逮捕で逆にあんたを訴えてあげるから。」

と言い返します。

しかし事件当日からベスが故意に兄を殺したと確信していたコロンボは、ピーターの証言を持って、ようやく証拠がそろったとベスに王手をかけます。

ベスは、警報装置が鳴り驚いて目を覚まし、強盗と間違えて兄を撃ったと、証言していました。

しかしその晩ピーターが聞いたのは、まず銃の発砲音、そして警報ベルの音という順番だったのです。

つまりちゃんと玄関から入ってきた兄ブレイスを、ベスは撃ち殺してから警報ベルを鳴らしたというコロンボの推理が、ピーターによって証明できるのです。

追い詰められたベスは、握りしめた銃でコロンボを撃とうとします。

この当たりが愚かなお嬢ちゃまですよね。

コロンボ
コロンボ

ばかなまねはやめることだ。

この部屋は警察官で囲まれている。

それにレディーにふさわしくない。

とたしなめるコロンボに、観念したベスは銃を手渡します。

コロンボ
コロンボ

さあ支度してきなさい。

いつもみたいに美しく。

これがコロンボ最後のセリフで、物語は結末をむかえます。

ピーター・ハミルトンの評価の謎

今回の作品「もう一つの鍵/ LADY IN WAITING」は、殺人犯が今までのゲストスターと違って、それほど知能が高いわけではなかったので、ミステリーとしては物足りなかったかもしれません。

しかしその分、濃厚な人間ドラマが味わえる異色の作品となりました。

ここで謎が残るのが、ベスの恋人であるピーター・ハミルトンの評価です。

兄ブレイスと母親のチャドウィック夫人は、口をそろえてピーターは野心的で財産目当てだと、ベスとの交際を反対しました。

しかしこの作品を見終えたところ、ピーターはベスを愛していたように思えるし、正直だし、ベスの暴走をたしなめたりして、財産目当てには見えず、なかなか良い男じゃないかというのがわたしの感想です。

ベスと結婚させたら、お嬢ちゃまを上手くコントロールして、会社にとっても良い関係を築いたのではないでしょうか。

ここで本当にピーターがひどい男なら、ベスが頭の弱いエキセントリックなお嬢ちゃまでバカな犯罪を犯したというだけのストーリーになります。

しかしピーターが実はとても良い男性であったとなると、ブレイスは妹の恋愛をことごとく邪魔してきた支配的で異常なシスコンという殺されるだけの事情が見えてくるというわけですね。

視聴者はベスに対する同情心が生まれます。

そしてこのことは、より重厚な人間ドラマとして、物語を複雑に彩るわけです。

コロンボが途中で突っ込んでいる、ブレイスが独身だった理由も、妹への異常な愛ゆえと思うと、本当、気持ちの悪い男ですよね!

コトの真相は深くは説明されていませんので、判断は観た人にゆだねられています。

さて、この物語の重要なキーマンとなるピーター・ハミルトンを演じたのは、レスリー・ニールセンです。

コメディ映画「裸の銃を持つ男」で有名な俳優さんですね。

今回コロンボを観て思ったのですが、レスリー・ニールセンは声が低くて渋くてとても素敵ですよ。

ぜひ音声を英語に変えて、生声を聞いてみてください。

わたしはコロンボは最初吹替で観てから、ブログを書きながらもう一度、英語音声で観ます。

個人的にコロンボは、小池朝雄さんの吹き替えの方がイメージにあっていて、いいと思っています。

実際のコロンボ演じるピーター・フォークの声は、すこししゃがれ声で低いのか高いのか分からず、早口で冷たく感じてしまいます。

小池朝雄さんの声の方が、少し温かみのある声で、優しい刑事コロンボ像を作り上げているような気がします。

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コロンボの王手

今回のコロンボの王手は、犯行当時の証言者を得たでした。

殺人を立証する証拠としては、少し弱いかもしれませんね。

「うちのカミさん」というセリフは、3回登場し、物語の重要な役割をにないました。

「もう一つ」は、4回登場しましたね。

 

ではまた、刑事コロンボでお会いしましょう。

刑事コロンボはユーネクストで、一か月間無料で観ることができます。

コチラです↓↓

 

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