お見合い時から数えて、セーブタさんとの6回目のデートも宴もたけなわとなってきました。
なので次回に会う約束をする。
特に行きたいところもないので、一週間後にまた食事だけにしようかと言う話になった。
わたしはデートではよく映画に行ったりするという話をした。
「最初の頃のデートだったら映画が無難じゃないですか?
映画だったら、その後映画の感想という共通の話題もできるし。
まだお互いよそよそしい状態でも、映画だったら黙って見てれば無理に話もしなくていいし。」
するとセーブタは、映画はあまりデートでは使わないと言った。
今にして思えば、映画鑑賞があまり好きではなかったのかもしれない。
「映画観るより、色々な話をお互いした方が、有意義ではないですか~。
最初のデートこそ、話たいことが多いし映画はよくないですよ。」
とセーブタは持論を述べた。
はぁ…。
そらあんたは、わたしのような美女がニコニコと、あんたのクソつまらん話を聞いてやってるから楽しくて仕方ないだろうよ。
でもね、わたしはお前の話がクソつまらんばかりならまだしも、毎回同じ話ばっかり聞かされることに、うんざりしておるぞ。
それは、セーブタと付き合ったおかげで、殿方の話は真剣に聞かなくてよい、聞いているフリだけしておけばよい、という処世術を学ぶことができるほどの破壊力。
とにかくセーブタの話はつまらん!
つまらん話を繰り返し、繰り返し、繰り返し、ダラダラと聞かされる。
つまらんならまだいいが、デリカシーなさすぎて女性を不快にさせてるからね。
以前のブログに書いているが、同じく話がつまらんから1年間付き合って?終わったモーモーさんという草食系の男性がいた。
でもあの人は、女性を不快にするような無神経なことは言わなかったで。
やっぱ、セーブタっていろいろ特殊だな。
「その話、さっきもしましたよね。」と言っても、さらに同じ話が続く。
壊れたレコードか。
頭がぶっ壊れてるんだろうな。
ちなみに発達障害の傾向の一つに、映画やテレビドラマが苦手という症状があるという。
映画を観てもセリフや内容が理解できない障害らしい。
喋りだしたらとまらないとかも発達障害の症状であるらしいよ。
映画を観るより、おしゃべりが好きというセーブタも、それかもしれないね。
わたしもおしゃべりは好きな方だが、セーブタとおしゃべりするぐらいだったら、良質な映画を一本観るほうがよほど有意義。
そしてよほど教養が身につくってもんですよ。
映画はお金払って観るもんだが、セーブタの話はお金もらって聞くぐらいじゃないと割があわんで。
というわけで、やはり専業主婦決定だな!
そのようなことで、何となく、結婚に向けての話が具体的になったような、なってないような…。
とりあえず結婚後の条件、わたしは専業主婦をします!
そしてどうやらセーブタはお金持ちのお坊ちゃんなのでお金目当てに結婚します。
貯金も一千万あるそうです!
一千万が目当てです。
奴隷です!
奴隷婚です!
セーブタにたいして、いろいろ不満もあります!
話が噛み合わない上に、同じ話ばかり聞かされる。
これはもう、最初から分かってたことなので我慢する。
思った以上にモテないとか、思った以上に常識がないとか、思っていた以上に頭が悪いとか、いろいろ結婚したくないゾッとするような面も次から次へと明らかになりました。
しかし!
専業主婦ができる、おうちが金持ち、奴隷婚、に目がくらみ、他はすべて目をつぶります!
ころん、セーブタと結婚に向けて前に進むことにしました!!
だって頭の良い人と結婚したら、わたしが相手の言う通りにしないといけなくなる。
でもバカならとうとでも丸めこんで、わたしの思い通りの生活ができる。
初老の売れ残った女が選んだのは、最終的にお金目当ての奴隷婚でした!
そのようにお互いの意見が煮詰まったところで、そろそろお店を出ようかということになりました。
このお店の近くに、京都ではちょっとした有名な観光地があります。
この時間はもう閉まっているが、わたしは外観だけでも見たいといって、セーブタと二人でブラブラすることになりました。
このように目的のあるブラブラなら、わたしはしても一向にかまわないのです。
なのにセーブタは、これといった目的もないのに、あてどなく熱中症で倒れそうになるまでわたしを歩かせるのです!
この日だったか、わたしが今までのデートで何度も、「目的もなくブラブラするのは苦手です。」と伝えていたにもかかわらず、セーブタは
「ブラブラするのが好きなんです。」
と言っておった。
わたしは今後はこいつのブラブラ歩きには一切付き合わないと決めている。
どうぞ一人で好きなだけブラブラしてください。
そのままわたしのもとに戻ることがなくても一切不自由はない。
それはそれとして、この日はわたしは全てわたしの言い分をはっきりいい、ほぼそれが通った。
こんなに言いたいこと言って、セーブタの気持ちが冷めてきてるかもね、別にかまいませんがと、ぼんやりとわたしは考えておった。
で、二人で肩を並べて何か話をしながら歩いておった。
わたしは、何だか結婚に向けた話が進んだのかなぁ、よく分からんわ、と思いながら
「まだセーブタさんと結婚するんだっていう実感が湧かないですねぇ…。」
と言ってみた。
別に婚約したわけでもないし、わたしが全くセーブタのことが好きでないので、結婚生活が具体的に思い浮かばないのである。
本当にこの男と一緒になるなんて想像もつかない。
で、セーブタに
「わたしと結婚するって想像つきます?」
と聞いてみると、セーブタも同じく
「まだ結婚するという実感はわきませんね~。」
と言ってから
「でも、ころんさんのことは好きなんです。」
と言いました。
わたしはその日、あれだけ我を出したのに、まだ好きでいてもらえるんだってちょっと驚きました。
呆れられたかもねって思ってたからさ。
ということは、まだまだ我がまま言っても通りそうな気配ですね。
セーブタとの結婚で、一切自分を譲るつもりはありません!
好きでもない男と結婚するメリットってそれぐらいしかない。
後はお金。
しかしセーブタはいいよね。
アラフィフで好きな女と結婚できるかもしれなくてさ。
わたしときたら好きでもない男と結婚しなければならないストレスで、あれこれと自分の都合を通さないと気がすまなくなってるのにさ。
とりあえず、この結婚では圧倒的にわたしが優位に立っている。
それだけは確かだ。
殿方のそれとない愛の言葉も、ころんにかかれば主導権を握れているかどうかの確認にしか過ぎない。
そんな女でいいのか、セーブタよ!
でもそんな女は世の中にごまんといる。
そんな女にいいように使われているマヌケな男もごまんといるのだ。
続く