この漫画がわたしが
一番最後に仕上げた
作品になってしまいました。
完成したのは2010年の12月。
もう9年近くも
漫画描いてないんだなぁ。
この漫画44ページもあるのね。
だいたい漫画作品ってのは
8の倍数のページで作る。
多分起承転結
それぞれ2ページずつ割いて
8ページ。
なのでいちばん短編で
8ページってのが一般的。
8ページの作品って
あんまり見ることないけど
16ページならよくあるね。
4コマ漫画なんかは
起承転結
それぞれ1コマづつ
使って4コマ。
わたしは今まで
だいたい32ページで作ってた。
簡単に分けると
起承転結それぞれ
8ページって計算。
一度16ページも描いたけど
短い中にいろいろ要素を入れて
きちんと完結させないといけないので
逆に難しかった。
32ページぐらいが
ちょうどよい。
けどこの話は
なんか長くなって
44ページになっちゃった。
普段より12ページ
多いんだけど
けっこうな負担だった。
結局構想から入れると
1年半もかかっちゃった。
最後の方は
もうとにかく
仕上がればいいわってなって
背景とかほとんど描いてない。
もう44ページ無理、
もう44ページしんどい、
ってなったら、
この話描き終えたとき
すっかり漫画描きたいって
気持ちが磨耗して
燃え尽き症候群みたいになったわ。
何も成果をあげてないのに
燃え尽き症候群ってのもウケルね。
それでも以前は
こんな話描きたいとか
次々アイデアが
浮かんできたんだけど
それがなくなった。
それでもこの後
何とかネーム(原作)は
二つ作った。
ネームだけ
見てくれるところに
投稿したけど
中途半端な評価だったわ。
絵だけどちょっとぐらいは
上手くなったかな。
あんまり変わらないけど
若干人間の体に
骨とか厚みを感じさせるように
なったような、
なってないような・・・。
ふっつーの少女漫画になったこの
「マニュアル姫と営業王子」
本当は最初
こんな話じゃなかった。
最初は主役のみゆきと
恋のライバルの桃子が
石田を取り合って
結局桃子が勝利して
結婚するって話。
で、みゆきは二人を
恨み続けて
いつかどちらかを
殺してやるって
思いつめる話。
だからタイトルは
「いつかあなたを」
殺してやるっていう
物騒なものだった。
で、あらすじを
先生に見てもらって
悪くはないけど
雑誌を選ぶし
100ページぐらいいるよって
ことだった。
100ページはきついな、
じゃあ、
全部描くのはやめて
みゆきと石田が
恋に落ちるまでにしようと思い
こんな話ができた。
みゆきと石田は
恋が始まりそうってところで
この話は終わってる。
でも実は桃子の
怒涛の巻き返しがあって
石田が奪われちゃうんだね~。
当初の設定は
恋人を奪われてしまうみゆきは
恋愛が下手で
暗くて地味で浮いていて
自分の感情を伝えることが下手な
不器用な女性だった。
なんか話考えてるうちに
どちらかというと
空気が読めなくて
天然って性格になってしまった。
みゆきの性格に合わせて
お話もコメディタッチになっちゃった。
今読み返しても
みゆき、バカ過ぎて笑える。
これで恋愛が
上手くいくんだから
少女漫画ならではだな~。
この話、
まさかこの後
殺生沙汰になるとはね。
お話って
作ってるうちに
どんどん変わっていくことがあって
それが楽しいときもあるし
わたしは一体何が
描きたかったんだろうって
訳分からなくなってくることもある。
まあ、
漫画は生き物ですね。
当初の予定から外れて
地味な女性が
高嶺の花的男性と
恋するって話になったので
石田の性格も変わってきた。
最初は八方美人で
どんな女の子にも
いい顔をする
お調子者の二股男って
設定だったんだけどね。
みゆきにとって都合のいい、
いかにも少女漫画に出てきそうな
リアリティーのない男になっちゃった。
どうかな?
って思ったんだけど、
まあ、いいや、
今回わたしは
とにかくかっこいいと
思ってもらえる男を描くことを
テーマにしようと決めた。
その前に持ち込み行ったときに
男の子がかっこよくないって
言われちゃったので。
別にいそうにもない、
ありえないぐらい
かっこいい男性でもいいんだよ。
こんな男性いたらいいな、
こんな男性と恋したいなって
思ってもらえれば
少女漫画としては
一つの成功だし。
たいてい少女漫画の
ヒーローなんて
現実にいるはずもないような
男性が登場するわけだし・・・。
最初は気合入れて
かっこよく描くぞーって
思ってたけど
なかなかこいつの顔が
安定しなくて
最初と最後じゃ
顔が違うんだね。
ネームが長引いて
全然絵を描いてなかったんで
自分の絵すら忘れながら
描いた記憶があるな。
今回はかっこいい男性だから
あだ名も王子にしちゃえってことで
何という安易さ、単純さ。
いや、
よく言えば何という
分かりやすい表現力と
いってください。
あだ名が王子なら
多少絵が下手でも
読者に、
この人かっこいい設定なんだって
思ってもらえるもんね~。
それも一つの
漫画の技法でござる。
こいつが王子なら
ヒロインは姫ってことでいいやと
タイトルは姫と王子になった。
営業王子は
すぐ浮かんだんだけど
姫を何姫にするかは
ちょっと悩んだかな。
わたしはタイトルはつけずに
描き始めることも多いんだけど
描き終わる頃には
ちゃんとおさまりのいい
タイトルが浮かんでくるんだね~。
で、このお話。
小学館に投稿した。
そしたら返ってきた評価が
「読み方によっては
“私漫画”的な内容で
現実と理想を作者なりに
描いたという印象です。」
だって。
つまりわたしの実体験と
こんな恋愛できたらいいな~
みたいな願望を
織り交ぜて描いたって
思われたみたいですね。
するというと、いちおう、
こんな男性と恋愛したいという気持ちを
こめて描いたって
思われたことになるので
かっこいい男の子を
描くというわたしの目標は
心持ち達成されたということで
よろしいでしょうか。
自分では
ベタなフツーの話になって
こんな話、おもしろいんだろうかと
思いながら描いてた。
わたしはmixiで
アンチケータイ小説って
コミュに入ってた。
そこでケータイ小説なんて
おいらにも書けるわって人がいて
ケータイ小説をおちょくる意味で
いかにもありそうな物語を
書いてたのね。
その設定が
先生や友人関係にうんざりした
やさぐれた女子高生が屋上で
美少年と出会うって話だった。
いやん、
わたしの「マニュアル姫と営業王子」と
かぶってる。
誰にでも思いつく
いかにもベタな設定で
恥ずかす~と思った記憶がある。
昭和の時代から受け継がれる
屋上で恋が芽生える設定ですな!
もう少しキャパシティを増やさないと
今後の創作活動
きびしゅうございますね。
そんなわけで
ころんが漫画をアップするのは
これが最後になるかと思います。
もっと初期の
めっさヘタクソな作品があって
あれはあれで味があるから
アップしてもいいかなって思うんだけど
フォトショップで
セリフを打ち直すのがめんどくさい。
そして最後に。
実はかつて
わたしのブログは
にちゃんねる、
今はごちゃんねるで
話題になったことがある。
ごちゃんねるで
話題になったら
異常にアクセスのびるから
すぐ分かるよ。
アクセス解析が
できるブログならさ。
その
当時はにちゃんねるで
ブログに載せていた
わたしの漫画について
確か以下のような感想が
書きこまれていた。
ウロ覚えだけど
ころんが書いている漫画は
本当のわたしはこうなのよ
という願望だ、みたいな内容。
多分男性が書いたんだと思う。
笑けてきたので
漫画の先生に報告した。
先生も
そういうとらえ方する人
いるんだね~、と
意外そうな顔をしていた。
でもわたしにとっては
いい評価だよね。
登場するヒロインを
理想の自分にかさねてるって
感想なんでしょ。
だったら
わたしは魅力的な
ヒロインを
描けてるってことやない?
この後書きシリーズで
何度も書いているが
わたしが当初
あらすじを作ったときは
ヒロインたちは
もっと性格が悪い。
でも先生に
応援したくなるような
ヒロインでないとダメと
言われて
仕方なーく、仕方なーく
イイコちゃんに変えていく。
魅力的な主人公の作り方として
・友達になりたいと思える人
・どこか憧れられる要素を持ってる人
・応援したくなる人
などを入れないと
いけないんだってさ。
これは
持ち込みのときにも
言われた。
わたし自身を
そのまま投影すると
性格が悪くなりすぎるので
必死で前向きで
性格のいいコに変化させて
絵も可愛くなるように
頑張ってるというわけ。
その何とか
わたしの性格の悪さを消して
イイコちゃんになった
主人公を
「これが本当のわたしよ。」
と美化して描いてるって
思われるってことはさ。
それだけ魅力的な
ヒロインを描けたって
ことやん。
わたしとしては
批判ではなく
最高の誉め言葉
大成功ですやん。
素人の書いた作品を
そこまで読み込んで
にちゃんねるに
感想まで描きこむって
その人
どんだけわたしのこと
好きなんだろうね。
結婚してやろうか?
ただし
年収が800万以上ならなー。
てなわけで
本当につたない漫画だとは
分かってはいますが
そういう感想が聞けただけでも
まあ、よかったのかなと
思うことにします。
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