遠い昔、はるか銀河の彼方で・・・
A long time ago in a galaxy far, far away….
という有名な文言から始まるスターウォーズシリーズ。
正史では、全9作が公開されています。
その中でスターウォーズの世界で流れる時間列に考えると、全ての始まりとなったエピソードが描かれるのは、「エピソード1/ファントムメナス」です。
スターウォーズには興味ないけど、そんなに言うならとりあえず観てみようというなら、このエピソード1がおすすめ。
エピソード1だけあって、全ての始まりから描かれているので、何も知らない人でもすんなりと物語に入っていけます。
また、この作品一つできちんと完結しているため、鑑賞後の満足感もひとしお。
一つで完結せず、「続く」となると、何だかモヤモヤしますものね。
そして何より「エピソード1/ファントムメナス」はスターウォーズの持つ世界の素晴らしさを、あますことなく描き切っているといってもいいでしょう。
ジョージ・ルーカスの作りたかった世界観、魅せたかった表現がひしひしと伝わってきます。
ファントムメナスとは、「見えざる脅威」という意味らしいです。
「見えざる脅威」とは、後の帝国軍がじわじわと力をつけていく様子をあらわすのでしょう。
腐敗してゆく共和国に、見えざる脅威がひたひたと忍び寄ります。
ファントムメナスのみどころ
壮大な世界観と当時最先端の映像美
スターウォーズは、1977年に「エピソード4/新たなる希望」という作品で幕を開けました。
しかし当時の映画技術では、起源となる「エピソード1/ファントムメナス」の世界観を映像化できるだけの技術も、予算もありませんでした。
そして第一作から、約20年の時を越えた1999年に「エピソード1/ファントムメナス」は公開されます。
「ファントムメナス」は当時最先端の映画技術を駆使し、スターウォーズの壮大な世界観を素晴らしい映像美で描き出しています。
スターウォーズって、登場人物も多いし、実はストーリーがとっちらかっていて、理解しにくい一面もあります。
しかしまずは、ジョージ・ルーカスが描き出した、古い世界のようで新しい世界、おとぎ話のようで、はるか未来のSFのような世界、それを楽しんでください。
そうすれば、15分に一回は、「おおっ!」となります。
惑星ナブーの中世を思わせる建物の美しさ。
かと思えば、豊かな自然の輝き。
グンガン人の住む水中都市。
荒くれ者が住む、惑星タトゥイーンの砂漠の風景。
そして砂漠で行われる大迫力のカーレース。
ラスト近く、規律正しく動く何万とのドロイド(ジョージ・スーカスの造語でロボット、アンドロイドのこと)との戦闘シーン…。
スターウォーズの世界観は、とても小さなテレビでは伝えきれません。
ですからわたしは、このシリーズは必ず映画館の大きなスクリーンで観ると決めています。
個性豊かな登場人物たち
※画像はこちらのサイトよりお借りしました。
スターウォーズの一番のみどころは、個性豊かな登場人物です。
スターウォーズがよく分からないという人は、登場人物が多すぎて混乱するのだと思います。
わたしはこの新三部作と呼ばれるエピソード1~3が、最も色彩豊かなキャラクターが活躍すると思っています。
スターウォーズの世界は、人間をベースとしたヒューマノイドのほかに、宇宙人と解釈するか宇宙生物と解釈するのかよく分かりませんがエイリアンや、ドロイドが登場します。
10分に一回ぐらい新しいキャラクターが登場し、一瞬しか画面に映らないキャラクターでさえ、きちんとバッググランドを持ち、名前も決まっているのだとか。
特に注目してほしいキャラクターをまとめてみます。
ジェダイの騎士
ジェダイの騎士とは、スターウォーズの世界の中で存在する、エリート騎士です。
たいてい生まれつきから「フォース」と呼ばれる強い力を持ちます。
そして、己のフォースをこめたライトセーバーという剣で戦います。
エピソード1~3の「新三部作(プリクエル・トリロジー)」でジェダイの騎士たちは不遇な運命をたどることになります。
一方で最も多くのジェダイの騎士が活躍したのもこの三部作なのです。
ちなみにジェダイの騎士の語源は、日本の「時代劇」なのだとか。
時代=じだい=ジダイ=ジェダイ、なんだそう。
ジェダイたちが使うライトセーバーという剣も、日本刀から着想を得たのですって。
ジェダイの衣装も、日本の柔道着をもとにデザインされています。
とにかく日本人なら、この日本にリスペクトがあふれた作品、スター・ウォーズを絶対に観ずに死んではいけません!
ジェダイマスター クワイ=ガン・ジン (リーアム・ニーソン)
このエピソード1の主役は、クワイ=ガン・ジンですね。
何ともいえないカリスマ性と存在感。
柔軟な思考と情熱。
いぶし銀の魅力が素敵なんです。
クワイ=ガンは日本語の「開眼」から来ているそうですよ。
開眼は、しっかりと眼を開いて、物事の道理や真理がはっきりわかるようになるといった意味ですね。
エピソード1にしか登場しないのが本当に残念。
わたしが一番好きな登場人物かもしれません。
パドメ・アミダラ・ネイベリー (ナタリー・ポートマン)
ナタリー・ポートマンが演じる惑星ナブーの女王パドメ・アミダラ・ネイベリーの美しかったことといったら!
リアルタイムで観ているときは、何とも思わなかったんですけどね。
最近公開された続三部作が何かつまらんなと思ったところ、おとぎの国のお姫様のような美しくて華のあるお姫様が足りなかったのです!
そう考えると、このパドメの美しさが、どれだけ物語に華をそえていたことが、懐かしくてたまりません。
ナタリー・ポートマンは当時10代。
この頃が最も彼女が美しかった頃ではないでしょうか。
女王の風格溢れる民族衣装のようなドレスやメイクもとても崇高な印象を与えて素晴らしい。
続三部作の女性たちの衣装は、戦闘服や宇宙服ばかりで、ホント、つまんないですね。
ちなみにナタリー・ポートマンの影武者は、彼女に似ているという理由で、当時14歳のキーラ・ナイトレイが演じたそうですよ。
あの頃は、スターウォーズは美女ばかりで、本当によかったなぁ…。
パドメは、蓮の花という意味、アミダラは阿弥陀如来から名前をとったそうです。
このシーンは、パドメとアナキン少年が出会うシーンです。
アナキンはパドメの美しさに、「天使なの?」と問いかけます。
無邪気で可愛いですが、これ以降のアナキンといったら!!
ファントム・メナスのあらすじ
「エピソード1/ファントムメナス」のあらすじを一言で説明すると、「アナキン・スカイウォーカー、ジェダイを目指すの巻」ですね。
シリーズ前作を通して、物語を引っ張ってゆくアナキン・スカイウォーカーのルーツとなる物語です。
子供の頃のアナキン、かわいいですね。
ジェダイの騎士クワイ=ガン・ジンは、任務の途中で出会った幼いアナキンの強いフォースを知ることとなります。
そしてアナキンをジェダイの騎士として引き立てることを決意します。
一方で共和国は腐敗がすすみ、あちこちで星間戦争の火種が落ちてゆくのです。
といっても、この作品一つできれいに完結しているので、安心して観ることができます。
以上、ファントムメナスのみどころについて、ご紹介しました。
フォースとともにあらんことを。