片付けられない障害疑惑があるため、ロッカーに荷物をおさめきれず、いつも壁に自分の洋服をつるしているバブル姫(50歳・独身・バブル)
ある日のこと、バブル姫が、こーんなにもたくさんの洋服をつるしていたわけ。
ワンピース二枚に、ダウンコートをつるしています。
こんなパンパンにつるされたら、当然のごとく、わたしがこの一番端のロッカーを使うのに不自由がありますわな。
いくらなんでもこれはないで、と思って、意を決して、わたしは注意することにした。
だってバブル姫のお洋服。
おばーちゃんの箪笥のにおいがするんだもの。
ロッカーを開けるたびに、不衛生でおばーちゃんの箪笥のにおいがする洋服が、わたしの顔やら体やらに当たるんやで?
それ、何っていう罰ゲーム!?
で、わたしはお昼休み、食事をとりにロッカーにやってきたバブル姫に、このようにお伝えした。
「バブル姫さん、すみません。
あんなにたくさん洋服かけられると、わたし、ロッカーが開けにくいんです。
それに、ロッカーを開けるとき、わたしの顔がバブル姫さんの洋服に当たりそうになるんです。
わたしのファンデーションが、バブル姫さんの服を汚してしまったら、申し訳ないですし…。」
と、わたしは、わたしの言い分を述べました。
するとバブル姫は思ったより素直に
「ごめんなー、ころんー。」
と言って、すぐさま服を片付け始めたのです。
が、すでにロッカーはぱんぱんに詰め込まれているため、無理やりスペースを作らなければならない。
皆がごはん食べているところで、ゴソゴソロッカーの片付けを始める。
埃がたつから、後にしてください、とは、さすがにわたしが、お前の服が邪魔だと言い始めたので、伝えられず…。
何とかバブル姫は、三枚かけられている洋服のうち、二枚を無理やりロッカーにつめこんだ。
で、一枚だけ残ったので、それを、わたしのロッカーがある逆の方にピュッと寄せた。
(あ、服を寄せるだけで、片付けてはくれないんだ…。)
と、わたしは思ったものの、まあ、一応は片付けてくれたし、このぐらいは我慢することにした。
そしてバブル姫は
「こんなところに服をかけているアタシが悪いから、ころんがファンデーションで汚してしまっても、気にしなくていいわ~。」
と言った…。
いやいやいやいや…、
そら、気にするやろ!
まともな大人の社会人なら、たとえ、1ミクロンも自分に非がなくとも、他人の洋服にファンデーションつけて汚してしまったら気にするやろ!!
わたしがファンデーションつけてしまうことを気にするということを、気にしておくれよ!!
もっと気にしろ!!
いろんなこと、あらゆることを、気にしろよ!!
「気にしなくていい。」という一言で解決できる問題やないで!
それに「ファンデをつけてしまう。」というのは、あくまで、建前です。
実のところは、
「お前の汚らしくてくさい服がわたしに当たるのが不愉快だから、そのダッサイ服、さっさとのけろや、ボケェー!!」
というのが、わたしの本音です。
本音を言うと角が立つから、建前を言って、言葉をにごしてるのにさー。
建前の後ろに隠れた本音を読んで!
空気を読んで!
「あなたが悪い」、をオブラートに包んで「あなたに悪い」と、言い換えて、あなたが被害者ってことにして、丸くおさめようと、こちらがあえて悪者になってやってるのにさー。
まともな社会人なら、本音に気がつくよ!
ていうより、まともな常識のある社会人なら、そもそも、明らかにロッカーの扉が開けにくい場所に、服をつるしたりしないのです。
このように、想像力がない、空気が読めない、本音と建て前が分からない、というのは発達障害によくある症状。
発言の裏を読めないというのは、知的障碍者によくある傾向。
これが、バブル姫の障害者疑惑です。
結局バブル姫は、服を全部は片付けてくれないんだー、これ以上言うのも面倒だしもう諦めるか…と思っていたらですよ。
ここでバブル姫も素直に謝って終わりにすれば、一応はこの問題は解決したのでしょう。
なのに他人から何か思わぬことを言われると、言い返して逆襲しないと気がすまないのがバブル姫。
つまらん、ちんけなプライドが、年下の派遣にマナーを注意されたのが我慢ならんのでしょう。
だから、バブル姫は余計なひと言を言い返してきて、自分の首を絞めることになるのです。
続く