実際その通りだった。
菅田さんは素子ちゃんのことをとても気に入っていたのである。
で、ゆりこさんが「菅田さんが素子ちゃんのことを嫌ってるかもしれない。」なんて言ってたことを、春奈ちゃんが菅田さんに伝えてしまったものだから、菅田さんは大激怒。
菅田さんとゆりこさんは一時期絶縁状態になったそうです。
ゆりこさんは、年下の高卒派遣に菅田さんをとられたのが面白くなかったのか、素子ちゃんのことを軽くいじめていた。
ゆりこさんの言い分によれば、素子さんは宴会のときに
「本当はこの会社に来たくなかった。」と語っていたのが気に入らなかったらしい。
素子ちゃんに仕事を教えているのはゆりこさん。
だから確かに素子ちゃんはゆりこさんにたいして失礼なのかもしれない。
だけど、何が理由でこの会社がイヤだったのかを聞いてあげないと、本心は分からないじゃんね。
これで案外面倒見のいいわたしはちゃんと素子ちゃんに聞いてあげたわよ。
素子ちゃんは一般的な事務職がしたかったのに、専門的な仕事を紹介されたので、あまりやりたくなかったそう。
そして派遣面接時の説明では、「座っているだけの簡単な仕事」と聞いていたのに、実際入社してみたら、専門要素が高くて、難しくてたいへんだったんだってさ。
しかも素子ちゃんを採用したのがわたしの上司で
「若くてかわいいコがいい。」とか言って、専門的知識もない畑違いの仕事をしていた素子ちゃんを、若くてかわいいという理由だけで採用したんだからね。
ころんはこの上司をパワハラセクハラで訴えるべく、現在準備中です。
結局素子ちゃんは1年もたたないうちにやめていったわ。
その間、ゆりこちゃんは軽く素子ちゃんをいじめていた。
素子ちゃんがいるのに聞こえるように、
「素子さんはいつまでいるか分からないし。」
なんて言ったりするから、ころんはひやひや。
後からゆりこさんに、
素子ちゃんに辞めたいって相談でも受けたの?
とこっそり聞いてみると
「最初からこの会社来るのイヤだったそうですよ。」と答える。
またあるときの昼休みは皆の前で
「柴咲!この日、あけておいて!」
などと柴咲さんと仲良しアピールして、素子ちゃんのことは誘ってあげない。
女子だねぇ~。
悪い方の女子力が高いねぇ~。
誰が誰と仲良くして、仲悪くてもころんは一向にかまわんのだが、皆の前でやらないでほしいもんです。
こっそりやっておくれよ、と若い人たちのいざこざにころんは心を痛めておるのです。
でも柴咲さんは結局同じ年の素子ちゃんととても仲良くなった。
わたしが素子ちゃんに
二人、仲良しだね~。コイバナとかするの?
なんて聞いたら
「少し…。」と素子ちゃんはフフフと笑いながら答えた。
このフフフという笑い方、男性からみるとかわいいだろうな~ところんが眺めておる。
つまりですなー、ゆりこさんはいろいろ画策して裏で手をまわしたわりに、好きな男性の菅田さんを素子ちゃんに奪われた。
女友達として仲良くなりたかった柴咲さんも素子ちゃんに奪われた。
ということです。
あざと女子ゆりこさん。
あざとテクニックを使ってるのに、全然あざとくないじゃんかよー。
もっとあざとテクニックを見せて、ころんを勉強させておくれよー。
北村さんは
「ゆりこは、陰険で狡猾ですけべだからな。」なんて言ってる。
陰険だけでもパワーワード。
狡猾だけでもパワーワード。
すけべだけでもパワーワード。
三つのパワーワードを集めたら、何か得点でもあるの?
ころんこの三つのどれか一つでも言われたらイヤすぎるわ。
まだかろうじて狡猾がマシかな。
賢こそうやん。
絶対無敵かと思われた清楚系あざと女子が、最終的に誰にも相手にされない姿を見ると、本当に意地悪なんだけど、ほっとするわぁ~。
やっぱり正攻法がいいね。
あざと女子にあざとテクニック学ぶのやめやめ!
ころんは正攻法で行くことにします。
明日に続く
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