たいへんです!
浅田真央が現役最後の試合をした、2016年全日本選手権の会場に、サンクスツアーがやってきます!
東和薬品RACTABドーム(旧なみはやドーム)ですね。
きっと浅田真央にとっても、ファンにとっても、思い入れのあるショーになること間違いないでしょう。
絶対にこれは観にいかねばと抽選に応募しまくっていたら、スタンドS席ばかり8枚も当選してしまいました!
このチケットは全て譲り先が見つかったので良いとして、サンクスツアー鑑賞5回目となるわたしが、大阪公演の見どころを紹介します!
全日本選手権とは
全日本選手権とは、その名の通り国内の日本人選手のみを対象とした大会です。
毎年12月のクリスマスの頃に開催されます。
実はこの大会、国内の大会だからといって侮れず、現役の日本人選手にとっては、最も重要な大会になるんです。
というのは、翌年の3月頃に開催されるフィギュアスケートで最も大きな大会である世界選手権の選考をかねているからなんです。
オリンピックのある年ならば、オリンピック出場権もこの試合でほぼ決定します。
全日本選手権で優勝すれば、他は無条件で、世界選手権かオリンピックに出場確定!
日本のフィギュアスケートのレベルは、世界でも高いですから、オリンピックよりも緊張感のある大会と言えるかもしれません。
この全日本で成績を残さないと、そもそもオリンピックに出られないですからね。
ただし、国内の大会なので、たとえ良い成績を残しても、世界的な公式の成績としては認められません。
浅田真央現役最後の試合 2016年全日本選手権の成績
浅田真央現役最後の大会となってしまった日本選手権。
ショートプログラム(SP)は、得点60.32の8位。
フリープログラム(FP)は、得点114.10の12位。
総合で12位と、世界選手権の出場権を獲得することができませんでした。
実にこの成績は、浅田真央史上最低の成績でした。
そしてこの大会で思うような成績を残せなかったことが、引退につながったようです。
浅田真央最期のプログラムはリチュアルダンス(火祭りの踊り)
浅田真央現役最後となったプログラムは、スペインの作曲家マヌエル・デ・ファリャのバレエ曲「恋は魔術師」です。
その「恋は魔術師」の中の楽曲の一つである「リチュアルダンス(火祭りの踊り)」をメインに使っています。
ですから、曲目は「リチュアルダンス」とは表示されますが、実際は「恋は魔術師」の中のいくつかの曲が組み合わさってプログラムを構成しています。
このリチュアルダンス、スペインの作曲家が作っただけあって、フラメンコ風の情熱的で激しい民族音楽を感じさせます。
それでいてバレエの優雅な響きも失ってはいません。
情熱と優雅さを兼ね備えた楽曲。
つまり浅田にぴったりのプログラムということです。
この年、浅田はSPとFP両方ともリチュアルダンスを使用しています。
SPの最期のポーズが、FPの最初のポーズにつながり、二つのプログラムでリチュアルダンスは完成します。
バレエ 恋は魔術師のストーリー
ジプシー女カンデーラスは、亡き夫の亡霊にとりつかれてしまい、新しい恋人カルメーロと上手くいきません。
そこでカンデーラスとカルメーロは、美しい友人に、夫の亡霊を誘惑させます。
夫が美女に夢中になっている間に、カンデーラスとカルメーロは結ばれます。
リチュアルダンス(火祭りの踊り)とは
リチュアルダンスは日本語で火祭りの踊りという意味です。
火祭りとは、悪魔祓いの儀式です。
つまり悪魔や亡霊を払うための宗教的な踊りがリチュアルダンスなのです。
黒のリチュアルダンス SP
この動画が、浅田真央全日本選手権のSP黒のリチュアルダンスです。
まさに美しくも恐ろしい悪魔が舞い降りたようですね。
実際演じているのは悪魔ではなく、亡き夫の亡霊とダンスしている妻を描いた情景のようです。
あるいは、夫の霊を払おうと、リチュアルダンスを踊っているのでしょうか。
この演技、確かに最初のジャンプは残念でした。
しかし他は完璧です。
それにしてはちょっと点数が低過ぎやしませんかね。
わたしはやっぱりフィギュアスケートの醍醐味はジャンプだとは思います。
なぜなら最も難易度の高い要素だからです。
だけど音楽の解釈や表現がこめられた要素はステップとつなぎだと思うんです。
そこを評価するなら、解説の通りやはり浅田真央は他の選手とは格が違います。
ジャンプという技術のレベルは確かに今の方が上がってますが、そのほかの要素では、浅田真央にかなう選手はいまだ出てないのではないでしょうか。
赤のリチュアルダンス FP
こちらはFP,赤のリチュアルダンスです。
真っ赤な衣装が情熱的で素敵ですね。
浅田によく似合っています。
確かにジャンプは残念です。
しかしそのほかの要素は完璧…。
ちょっと点数が低すぎやしませんかね…。
この赤のリチュアルダンスは、おそらく夫の霊を払って、恋人と成就したシーンを描いているのではないでしょうか。
あるいは、夫と夫を誘惑した美女、未亡人と新しい恋人の二つのカップルの幸せな情景かもしれません。
最期の情熱的なステップは、夫の霊をあの世に送るダンスでしょう。
この難易度の高いステップを滑ることができるスケーターは浅田真央だけですね。
世界一のステップと言われた浅田真央のステップ。
いまだ真央を越えるステップを踏むスケーターは出てきてないですね…。
だって浅田は100年に一度の選手ですからね。
もっと皆で大切にして守ってほしかった…。
そしてサンクスツアーでリチュアルダンスが蘇る!ネタバレあり
現役最後のプログラムとなったリチュアルダンス。
浅田が次のシーズンを待たずに引退したため、残念ながらわたしたちはリチュアルダンスの完成形を観ることができませんでした。
しかし安心してください。
リチュアルダンスはサンクスツアーでパワーアップして帰ってきます。
サンクスツアーは浅田の歴代プログラムで構成されています。
見所は全部だと真央本人が語っています。
しかし今回の大阪公演ではやはり、浅田がこの大阪会場で最後に滑ったリチュアルダンスに注目してほしいのです。
リチュアルダンスは群舞となって蘇り、個人競技だった現役のときよりも、バレエ曲である「恋は魔術師」の世界観をより忠実に再現します。
サンクスツアー 黒のリチュアルダンス
サンクスツアーのリチュアルダンスは、真央を中心とした群舞となっています。
黒のリチュアルダンスは、真央と男性陣4人で滑ります。
この真央の黒い衣装がおしりにチュチュがついていてとって可愛くて素敵なんです。
男性陣も黒の衣装で、本当に悪魔が降臨したかのようにダークな世界観が広がります。
振り付けも阿修羅観音のように妖しく、激しいダンスが繰り広げられます。
サンクスツアー 赤のリチュアルダンス
リチュアルダンスは黒から赤へ変化を遂げます。
途中で早着替えがあるんです。
一瞬照明が消えて真っ暗になるので、そのときです。
見逃さないでね!
黒い男悪魔たちは引っ込んで、赤い優雅な衣装をつけた女性陣たちが登場します。
花模様のシージョ(ショールのこと)をまとった浅田真央の優雅で美しいことといったら!
こちら浅田真央の公式インスタより。
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どうやら悪魔祓いは成功したようですね。
黒リチュのときのまがまがしさは消えて、優しくロマンティックな音楽がかなでられます。
なめらかで情熱的なダンスを繰り広げるのは、悪魔が消えた村の女たちの喜びの舞でしょうか。
あるいは幸せな恋人たちの舞でしょうか。
ぜひパワーアップしたリチュアルダンスを大阪公演で堪能してください!
チェロスイート
浅田真央現役最後の競技用プログラムは、SP,FPともに「リチュアルダンス」でした。
そしてエキシビジョンプログラムは、バッハ作曲の「チェロスイート」です。
この「チェロスィート」もサンクスツアーには盛り込まれています。
こちらはこの動画と同じ、真央のソロプログラムです。
浅田真央という類まれなるスケーターのシンプルな美しさを生かした古典的なプログラムですね。
細かく刻まれるチェロの音が、ぴったりの浅田の演技とかさなってとても幻想的。
チェロのメロディーも浅田の演技も、精巧に作られた芸術作品のようですね。
わたしにとって浅田真央は、人間を越えた美しさを持つ存在です。
今フィギュアスケート界には、ものすごく可愛くて素晴らしい技術力を持ったロシアの女の子たちがたくさん出てきてます。
それでもやっぱり人間の中のトップレベルのすごい人と思うだけ。
人間を越えた、女神や妖精のような美しさを感じるのは浅田真央だけなのです。
唯一無二の存在です。
ロシアの女の子たち。
確かにジャンプは素晴らしいんだけど、そのほかの要素は物足りないんですよね…。
このチェロスィートを見ちゃうとね。
サンクスツアーは終わらない
今回はサンクスツアーの演目の中でも、特に大阪公演で注目してほしいプログラムを紹介しました。
浅田真央は高い技術力は、その音楽の世界観をあますことなく表現することができます。
試合から離れたアイスショーは、浅田真央の曲の解釈や表現力をたっぷりと堪能するのにぴったりなのです。
わたしには浅田だけでなく、サンクスツアー出演者全員が、美しい世界を届けにきた天使のように思えるんです。
2018年に始まったサンクスツアーは、来年2020年の9月で終了するそうです。
ぜひこの美しいアイスショーを体感してください。
今ならまだ間に合うのです。