吉岡里帆似のかわいいルックスで、ころんの好きな男性グリーソンさんと親密に見えたりょうさん。
そのりょうさんの結婚できない女のお見本みたいな発言により、結婚できない女だからころんの恋のライバルにはならないという結論にいたりました。
そしてりょうさんとグリーソンさんは一回りも年齢が違う。
りょうさんが一回りも年上の男性を相手にはしないだろうという安心感もあった。
そんなある日のこと。
イベントのために皆出払い、職場には、ころん、りょうさん、ころんとりょうさんの上司、グリーソンさんの4人だけになってしまったのです。
で、皆でテキトーな雑談をするわけです。
そんな中、グリーソンさんがバブル姫に車の中でふともも触られた話になった。
グリーソンさんもバブル姫もお互い独身なんだから、恋が芽生えても不思議でもないし、お付き合いが始まっても疚しいことなんて、ありゃしないとか、そんな話。
するとりょうさんが、
「グリーソンさんが60歳になって結婚できなかったら、結婚してあげるって言ってるねん!」
と言い出した。
これを聞いて、ころんの心に焦りが生まれる。
だが、何年も前から60歳になったら結婚してあげると言ってるのに、今、恋人にすらなっていない。
その時点で、永久に結婚することなんてきっとない。
さらに本当に二人が恋仲なら、そんな話皆の前でしないだろうと、ころんは自分の心を慰める。
とはいえですよ。
わたしが20代の頃、職場の年下の男の子に冗談で
「わたしが35歳になっても結婚できなかったら、もらってね。」
と言ったことがある。
その男の子は
「おう!俺がヨメにもうてやる!」と言ってくれたんだわさ。
そして一か月後ぐらいに、その男性と付き合うことになった。
結局すぐ別れちゃったけどね。
何が言いたいかというと、全く気のない男性に「いくつになったら結婚してあげる。」なんて言うかなぁ?
と、わたしの中で、りょうさんはグリーソンさんのことが好きなのでは?という疑惑が頭をもたげる。
そしてわたしは内心動揺しているくせに、クールぶって、余裕ぶって、元マリッジカウンセラーとして、いたってまともなアドバイスをしてあげた。
60歳なんて定年を控えて老後に入る時期ですよ。
その時りょうさんは、50歳間近で更年期障害と向き合わないといけないとき。
そんな年齢で結婚するぐらいなら、今、アラフィフ男性とアラフォー女性で結婚した方がいいですよ。
50代の男性はまだまだ男盛り、働き盛りだし。
40代の女性も近頃は若くてきれいだし。
お互いそういういい時期を一緒に過ごして、絆を深めて、還暦と更年期障害に立ち向かっていく方が絶対にいいですよ。
と二人の結婚を後押ししてあげたのである。
わたしのこの考えは、いたって正論で、ころんは一般論として元マリッジカウンセラーとしてこの結婚を進めた。
さらに内心、「りょうさん、ここであんたグリーソンさん逃したら一生結婚できへんで。」という意地悪な気持ちもある。
本当は二人に結婚されたら一番傷つくくせに、ころんってば何言ってんだか。
このあまのじゃくめ!!
もとプロのマリッジカウンセラーとして、いちびって結婚論を語ってみせたかったのかな。
この時この話はこれで終わったのだが、わたしは再度、この話をりょうさんに聞かされることになる。
そしてまたしても、りょうさんが結婚できない女だなぁと、しみじみと思うようになったのだ。
結婚できない女を証明するイタい言動集
新入社員の失恋をこき下ろす
ある日の昼休み。
わたし、りょうさん、グリーソンさんを含める何人かで、一緒にお昼ごはんを食べたときの出来事である。
その中に、関ジャニ∞の村上信五を端正にした顔立ちの、まあ、ジャニーズ系と呼べる新卒2年目の男の子がいた。
彼を村上君と名付けよう。
その村上君が、ついこないだ、彼女と別れたと言ってすごく落ち込んでいたのである。
「僕、彼女のことすごく好きだったんです。
結婚も考えていたんですよ。」
という村上君は、本当に気の毒だった。
しかも別れた理由が何とまあ、彼女の浮気だったそうです。
で、村上君は許せなくて、別れを選んだのです。
するとりょうさんは、言うにことかいて、まるで鬼の首を獲ったかのように
「何やあんた!やっぱり遊ばれてたんか!!」
と言い放った!!
えぇ~!?
わたしは驚いた。
目玉が飛び出るほど驚いた。
20歳近く年下の新入社員の男の子が、彼女に浮気されたって落ち込んでるのに
「何やあんた!やっぱり遊ばれてたんか!!」
はないよねぇ~。
すげー!!
人の傷口に塩塗るの上手すぎ!!
あんたに思いやりとか優しさとか、そういう感情はないんか。
そこに愛はないんか。
愛はないんかえ?
安定の結婚できない女っぷり。
あんたに「絶対に結婚できない女大賞」をあげる!!!
もうこの一言だけで、りょうさんは恋愛経験に乏しく、恋愛の繊細な機微が分からないって丸出しだよね。
おぉ~こわっ。
で、わたしが村上君に、何で浮気って分かったの?って聞いたら、携帯見ちゃったんだとさ。
するとりょうさんは再びでっかい声で
「携帯は絶対見たらアカン!!」
と叫んだ。
バカだね~。
本当に恋愛経験ないんだね~。
そして、恋愛経験がないくせに、恋愛経験があるフリしてドヤ顔でアドバイスするんだね~。
本当に好きになったらね、絶対携帯は見てしまうものなんだよ。
わたしなんてすぐ見るからね。
でも見たことは決して言わない。
分かる~。
わたしもすぐ携帯見ちゃう。
と、ころんは村上君をフォローした。
だから正しい大人の恋愛アドバイスは
「携帯見たい気持ちは分かるけど、見ちゃうと誰も幸せになれないよ。」だね。
まあころんは見るけどね。
男の好意につばを吐く
そのように、村上君の失恋話に花が咲いた頃、突然りょうさんが例のあの話を持ち出した。
そう、グリーソンさんが60歳になったら、りょうさんが結婚してあげるという口約束である。
わたしは内心、その話、以前にも聞いたからもういいよ、って思いました。
結婚する気なんてないのに、何度もそんな話する必要ある?
多分村上君の、失恋とはいえ恋バナを聞いて、自分にも恋愛の話があるってほのめかしたかったんだと思う。
無駄に自己主張の強い、めんどくさい女だぜ。
それを聞いたグリーソンさんは
りょうさんが結婚してくれんの待ってんねん。
と言った。
なんつーことを言うんだ君は!
リップサービスが過ぎる!!
リップサービスが過ぎますぞ!!
まさか本気か?
本気なのか?
嘘だと言ってよ、ジョー!!!
グリーソンさんにこんなことを言われては、ころんは再び例のアドバイスをりょうさんにするしかない。
60歳なんて定年を控えて老後に入る時期ですよ。
その時りょうさんは、50歳間近で更年期障害と向き合わないといけないとき。
そんな年齢で結婚するぐらいなら、今、アラフィフ男性とアラフォー女性で結婚した方がいいですよ。
50代の男性はまだまだ男盛り、働き盛りだし。
40代の女性も近頃は若くてきれいだし。
お互いそういういい時期を一緒に過ごして、絆を深めて、還暦と更年期障害に立ち向かっていく方が絶対にいいですよ。
と、わたしは恨めしい気持ちを隠してこう言ったのです。
するとりょうさんは言うに事欠いて!
言うに事欠いて!!
言うに事欠いて!!!
「今はグリーソンさんと結婚する気にはなれへんわ。」
と言った!!!
わたし、あまりにびっくりして目玉が飛び出るかと思ったで!
グリーソンさんの
「りょうさんが結婚してくれんの待ってんねん。」
というリップサービスを真に受けて、自分に好意を向けてくれる男の言葉に皆の前でつばを吐いたで!
ただの一般職の事務員女性が、課長という役職を持っている年上男性の顔に見事なぐらいに泥を塗ったで!
わたしが悪いのか?
プロのマリッジカウンセラーぶって、余計な結婚アドバイスをしたわたしが悪いのか?
グリーソンさん、ごめんなちゃい。
だけど絶対グリーソンさんの方が、りょうさんより結婚できる可能性がはるかに高いよね。
傲慢
わたしはりょうさんの「今はグリーソンさんと結婚する気にはなれへんわ。」発言にほぞを噛む気持ちはあったものの、内心安心した。
りょうさんがグリーソンさんと結婚する気がないのに安心したのではない。
りょうさんのバカさ加減、結婚できない女っぷりに安心したのだ。
グリーソンさんは、こんな女、結婚相手に選ばないよ。
まともな男はあんたなんて、結婚相手に選ばない。
20代のコムスメやあるまいし、もうコムスメを生んでもおかしくないアラフォーで、これやで。
そして冗談とはいえ、りょうさんは、グリーソンさんとの結婚話を頻繁に持ち出すわけ。
だからりょうさんはグリーソンさんが好きだから、結婚をほのめかす発言をするのかと思ったが、そうではない。
わたしは気がついた。
りょうさんはグリーソンさんが、自分のことを好きだと思ってるんだ。
自分のことを好きになってくれる異性にたいして、未熟な人間は時に傲慢になることがある。
愛している側より、愛されている側が、主導権を握り、優位に立てるからだ。
どうせあなたはアテクシの事が好きなんでしょ。
だから何をしても怒らないんでしょ。
そんな感じで、相手の好意に甘えて見下した態度を取ってしまうのよね。
グリーソンさんとりょうさんの結婚話は、一見、一回りも年上の男性にとって良い話に思える。
だがそうではなくて、絶対に結婚できない女りょうさんにとって願ってもない話なのにね~。
だが彼女は可哀相なことに、勘違いが過ぎて、それに気がつく思慮深さがない。
ま、ここでグリーソンさんを逃したりょうさんは、絶対に結婚できないだろうね。
少なくとも、グリーソンさん以上の男性とは絶対に結婚できない。
ころんは本当に安心しました。
りょうさんがバカで安心しました。
こんな女、ころんのライバルに成りえるはずもない。
若い女性を僻む
りょうさんの、結婚できない女っぷりが露わになる発言は、まだまだ続いた。
先ほどの村上君の一歳年下に、新入社員の真矢さんという女の子がいる。
真矢ミキ似で、誰が見ても美人だから、真矢さんね。
その場に真矢さんがいるわけでもないのに何故か突然りょうさんは
「グリーソンさんは、真矢との年の差婚を狙ってるんやろー!!」
と言い出した。
グリーソンさんはどう思ったのか知らないけど、肯定も否定もせず
真矢さんと年齢、30歳ぐらい違うやんな。
と言った。
その年の差は、親子やで。
夫婦というより誰が見ても二人は父娘やで。
よしんばグリーソンさんが、本当に真矢さんを狙っていても、30歳の年の差婚は、あまりにも非現実的である。
何で突然りょうさんがこんな非現実的なことを言い出したのか分からない。
男が若い女性が好きだということへの嫉妬と嫌味だろうか。
昔は紅一点でちやほやされていたりょうさんだが、彼女よりはるかに若く、美しい新入社員は毎年続々と入社している。
どこかで自分が昔ほどちやほやされなくなったことへの、焦りからこんなことを言い出したのか。
男たちが明らかにりょうさんより、若い女性に関心を移していることへの怒りや悔しさを、グリーソンさんにぶつけたのであろうか。
こじらせてるね~。
女子ですね~。
ある意味自分の中の、僻みとか嫉妬とか焦りとか怒りとか悔しさを、オフィスでこれほどむき出しに出来る人も珍しい。
いや自分の中のぐちゃぐちゃした醜い感情が、むき出しになってることに気がついてないんだろうね。
バカだからさ。
むしろ
年上男性に、こんなことを言えちゃうアテクシさばさばしてかっこいいでしょ!ドヤ!
ぐらい思ってるんじゃないの。
バカだからさ。
面白いからグリーソンさん、本当に真矢さんと結婚したらいいのに!
ダメダメ。
グリーソンさんはわたしと結婚するんだから。
わたしでも真矢さんでも、グリーソンさんがりょうさん以外の女性と結婚したとき、りょうさんはどうなると思う?
やっぱり自分がキープ程度に思ってて、いつでもどうにでもできると思っている男性が、他の女と結婚しちゃあ、お姫様としては面白くないよね。
早くその日が来ないかなぁ。
とそんなこと考えているころんと、りょうさん、どっちが性格悪いと思う?
どっちがイタイ女だと思う?
どっちがより結婚できない女だと思う?
どっちもか。
テヘッ。
面白いから早くグリーソンさん、ころんにプロポースしてくれないかなぁ。
まだ付き合ってもいないけどな…。