同じ敷地内にオフィスをかまえる、バブル姫の親会社と、わたしの子会社は、お昼の休憩室として和室を共有していた。
ところがバブル姫以外の親会社メンバーが、和室から出ていってしまった。
そしてわたしたち子会社の社員たちの中で、一人姫は取り残されてしまった。
さすがに図太いバブル姫も、和室に居づらいんだろうねぇ。
いつも一番最初に休憩室にやってきて、一番最後に休憩室から出ていく、つまりきっちり1時間以上のお昼休憩をとっていたバブル姫。
一人になってからは、休憩時間になってもなかなか和室に姿を見せず、遅れてくるようになった。
それだけでなく、休憩時間が終わる前に、早めに和室から去るようになったのです。
これにはバブル姫が親会社で、わたしたちが子会社で、別々の企業につとめているため、話題がかみ合わず、居づらいという事情もある。
さらにもう一つ。
50代のバブル姫に一番年齢が近いのが、アラフォーのわたし。
他の子会社のメンバーは、三十代や二十代。
ちなみにバブル姫お気に入りのとじこさんは、バブル姫と同世代で少し年上。
後輩さんは40代半ばで、わたしより年上なのでバブル姫と年齢が近い。
つまりバブル姫が抱えている事情は、会社が違うからわたしたちと話が合わないというだけはない。
年齢が離れていて、若い人たちと考えや価値観が噛み合わないという孤独も抱えているということになるね。
後はバブル姫の頭が悪すぎて、話が噛み合わないという事情も追加で。
若い人ばかりで話題が合わないということを逆手にとって、わたしはこんないじわるをバブル姫に言ってやったことがある。
あるとき、わたしたち子会社の部署内の飲み会があった。
その部署の上司である部長が、かなりケチでめったにお金を出してくれない。
でも先日の二次会のカラオケは、1万円出してくれてよかったね、という会話です。
するとバブル姫が、
「部長から一万円、入りました~って大声で言って、盛り立ててやればいいやん。」
と言ったので、すかさずわたしは、
「わたしたち、平成生まれなんでー、そんな下品な金の亡者みたいなこと言いません!
平成生まれなんでー!
昭和生まれのバブル世代とは違うんでー!」
と言ってやった。
するとバブル姫は黙った。
ちなみにすでにお気づきかと思うが、わたしは平成生まれではなく、バリバリの昭和生まれです。
でもたまに若く見られることを鼻にかけて、冗談で
「わたし、平成生まれです。」
と言いはってみる。
「え?ころんさんって平成生まれやったっけ?」
と突っ込まれることもあるし、突っ込まれないこともある。
見て見て。
昭和生まれとは思えないころんの美貌。
それはそれとして、バブル姫に遠回しに、わたしたち若い平成生まれは、昭和生まれの拝金バブル世代婆さんとは違います、一緒にしないで、といじわるを言ってしまったころん。
さすがに後から、あれはいじわるが過ぎたな、年齢差別、下手したらエイジハラスメントで訴えられたら負けるんじゃない?って思ってしまいました。
何も年老いたばーさんを、若い世代で仲間外れにしてフルボッコにすることなんてなかったね。
わたしって、本当に心の底からバブル姫をバカにしてるんだろうね。
親会社の同僚たちからも軽く扱われ、仲間外れにされているバブル姫は、わたしの中ですっかりコケにしてもいいという扱いになってしまった。
30年も務めた親会社で、子会社勤務で、入社3年も経っていない派遣社員にここまでコケにされるって、みじめ過ぎるな。
それともわたしの性格が悪すぎるのか。
続く
本日のバブル姫のファッション
お得意のワンピonワンピコーデ+柄on柄コーデ。
ワンピースの下に何を着ているのか気になってめくってみた。
恐らく別の日に撮影した、このワンピースを重ねて着ているものと思われる。
横縞のワンピの上に、大胆な花柄模様のワンピをかさねるゴージャスなコーデはバブル世代ならでは。
わたしたち、平成生まれ、ロスジェネ世代、お金のない派遣社員にはマネできない華やかさです。