※2011年9月に、島田紳助が芸能界を引退したことを受けて書いた記事の再投稿です。
週刊現代に暴力団と深いつながりがあるという記事を書かれたことにより、2011年8月23日に島田紳助は会見を開き、そのまま引退しました。
この記事は島田紳助が司会をしていた番組は、以前と引退後彼が出演しなくなった今とどっちが面白い? というテーマで書きました。
わたしは島田紳助が司会していたときの方が面白い派です。
なぜなら彼は類稀なる才能の持ち主だからです。
紳助の類をみないお笑いの才能
当時の芸能界では誰がポスト紳助になるかなんて盛り上がっておたけどバカバカしい。
ポスト紳助が務まるような人はなかなかおらんと思うよ。
ポスト紳助ではなく紳助は紳助、その他の人はその他の人のそれぞれの魅力で勝負すればいいのになぜすぐポストポストって騒ぐかね。
総理大臣は一人しかなれないけど
芸能界はそれぞれみんな違っていいやんね。
さて、島田紳助の持つ類稀なるお笑いの才能。
なんかさぁ、紳助にはお笑いの才能があるとか言うと
上から目線な感じになって、
お前にお笑いの才能があるとか分かるのかとか言われたら
困るんだけどさー。
プチ初老ころんは言わずと知れた
ダウンタウンフリークで特に松ちゃんが好き。
松ちゃんの本「遺書」は初版で買ったもんね~。
で、その著書の中で松ちゃんが
お笑いについて世間は分かってないみたいに書いてたから、
そらわたしにお笑いを見る確かな目があるのかって聞かれたら
分からないけどさー。
ならば一般人がお笑い芸人をほめるときは何といえばいい?
才能あるね~なら上から目線か?
「島田紳助さんときたら、
わたしら一般人には思いつかないような
奇抜なひらめきと発想力で
機知にとんだことをおっしゃっているので
いつもわたくしは笑いをこらえることができません。」
とでも言えばへりくだった褒め方になるのでしょうか。
とにかくわたくしの感性において
島田紳助さんときたら
それはもうおもしろいことをおっしゃって
きっとお笑いの才能があるって
こういう人のことなんだろうな~と
感じざるを得なかったのです。
お笑いでも努力型と天才型がいるかと思うけど
島田紳助は間違いなく後者だと思うよ。
多分ひらめきと発想力がすごいんだと思う。
ひらめきって努力で何とかなるもんでもないような気がするし・・・。
えっ
そこからそう切り込むの
っていうフツーの人には思いもよらないところから
ポーンと投げてくるんだね。
お笑いの人ってみんなそうかもしれないけど。
だが島田紳助という男は
松ちゃんが遺書でも指摘してるように
その才能の割りには認められるのが遅かったように思う。
才能の割に紳助が世間の認知度が低かった理由
島田紳助は
もちろん売れっ子ではあったけど
お笑いビッグ3と言われる
たけしやさんまタモリなどと比べて
彼らに匹敵するような才能がありながら
イマイチB級感がいなめなかった。
才能のわりには遅咲きだった。
松ちゃんは
世間はもっと島田紳助を評価してもいいと思うと
ずっと嘆いていたし
紳助自身にもその気持ちを打ち明けている。
そのとき紳助はこのように答えていたと記憶している。
「俺は何でもやるデパートやし
しょうがないと思ってる。
さんまなんかは専門家だから
その方が評価が高いんじゃないか。」
で松ちゃんは、分かったような
それでも納得のいかないような顔をしていた。
しかしやがて時代は紳助に追いついた。
ここ数年は芸能界の帝王と呼ばれ
吉本でもさんま・紳助のビッグ2に
一番ギャラをやっているみたいなことを言っていた。
紳助のスピード感溢れる笑いは
確かについていくのが
たいへんだったのかもしれない。
だけどわたしは思う。
島田紳助が芸能界の帝王に登りつめるまで
その才能の割には時間がかかったのは
彼がブサイクだったからではないのか。
言ってもさんまはやはり男前で華がある。
だって「男女7人夏物語」ていう
トレンディドラマの主役を務めるぐらいだよ。
おしゃれ恋愛ドラマの主役だよ。
紳助のルックスで
おしゃれ恋愛ドラマの主役は務まるまい。
さんまさんは初老のわたしより
20歳以上も年上でもはや還暦をとっくに過ぎている。
それでも妹とわたしは
「さんまとやったら結婚できるよね~。」
と言いながら
決して紳助と結婚できるとは言わない。
もちろんさんまさんや紳助さんが
わたくしたちのような嫁ず後家姉妹を
相手にするわけなどないって分かってるよ。
だけどテレビ観ながら
あの男性は素敵だどーだっていうのが
モテない女の楽しみやんか。
そしてたけしさんだけど
ハンサムとまではいえないが
キュートさがある。
童顔なんだね。
毒のある笑いに
ベビーフェイスっていうのが
よかったんじゃないの。
わたしは以前に
松田優作について
売れてる人には
どことなくキュートさがあるって
書いたと思う。
たけしさんにはそのキュートさ、
どことなく母性本能をくすぐる
可愛らしさがある。
タモリはよく分からん。
気が向いたら分析してみる。
そんなわけで島田紳助は、
さんまのような華もなく
たけしのようなキュートさもなく
奇抜なお顔をなさっていたので
世間に認知されるのに
多少時間がかかったのではないかと思われる。
ブサイクって慣れるやん。
わたしは始めて光浦靖子を見たとき
何この顔?って思ったけど
慣れたらきれいに見えてきたよ。
顔自体はシンプルで
シュッとしてるし
何より品と知性がある。
工藤静香や米倉涼子は美人だけど
何となく品がなくてイヤな感じ。
ブサイク芸人といえばホンコンだったり
岩尾とかだと思うけど
紳助は十分彼らとタメをはれると思うのだが・・・。
紳助の顔のことは
あんまり触れられてないね。
つまり世間が
紳助の笑いに追いついたというより
世間が紳助の顔に
慣れたのではなかろうか。
なんか・・・。
ひどいこと書いちゃってごめんなさいね。
だってそのように思えるんですもの。
カズに振られた田中律子を貶めた紳助
島田紳助を好きか嫌いかと問われれば
嫌いに近いかもしれない。
一時期は好きでよく番組観てたんだけど
何かこの人あんまり好きではないと
思った出来事についてとうとうと語ろう。
今から10年以上前のことだと思う。
ちょうどJリーグブームで日本が沸いていた頃。
中でも一番のスターは言わずとしれた三浦知良選手だった。
その三浦知良選手が田中律子という芸能人と
付き合っていたことをご存知であろうか。
世間的には田中律子はカズにふられ、
設楽りさこに乗り換えられたってなってる。
事実はしらん。どうでもいい。
その田中律子が紳助の番組、
多分あぶない話かなんかに
出演してたときのことだと記憶している。
紳助は田中律子に
「素敵な恋でしたか?」
みたいなことを訊ねていた。
田中律子は困惑した顔で
「ええ、まあ・・・。」って答えていたんじゃないかな。
紳助は
「世間がどう言おうと
自分の中でよい恋愛だったならいいですよね。」
というようなニュアンスのことを発言して
田中律子に寄り添うようなポーズだったと思う。
当時まだ本格的な恋愛の酸いも甘いも知らなかったわたしは
そんなもんかとボーっと観とった。
ところがところが、である。
その舌の根も乾かぬうちに、
別の番組、多分関西ローカルの
クイズ、紳助くんかなぁ・・・。
日曜昼間に放送してた番組だったかなぁ。
記憶があいまいなんだけど
紳助は番組の中で恋愛論を語り始めた。
この男は恋愛論を語るのがやたら好きである。
ブサイクのくせに。
おそらくやたら恋愛論を語るのが好きなのは
ブサイクであるコンプレックスの裏返しではないかと
にらんでいる。
ブサイクでも素敵な恋愛ができるということを
世にしらしめることによって
ブサイクなイメージを払拭しようという・・・。
そして驚くべき彼の発言、
今も耳にやきついている。
「田中律子なんて見てみぃ。
かわいそうやで~。」
わたしは一瞬我が耳を疑った。
かわいそうやで~っていうのは
カズに振られてかわいそうっていう意味ね。
別の番組では
田中律子の恋愛を持ち上げるような発言をしておいて
一方の番組では、ふられてとてもかわいそうってことを
公衆の電波を使って発言してるのである。
公衆の電波じゃなくて公共の電波か。
どちらでもいいや。
何たる二枚舌。
何たるダブルスタンダード。
田中律子がかわいそうかどうかはわたしには分からない。
どのような恋愛だったか知らないし
興味もないからだ。
だが田中律子は
カズにふられたからではなく、
紳助にかわいそうと公共の電波を使って言われたことによって
かわいそうになったのではないのか。
かわいそうなんて
相手にたいして最も失礼な見下した発言ではないのか。
その人がかわいそうかどうかなど
他人に決める権利が果たしてあるのかどうか。
わたしはかわいそうとか幸せとか不幸っていうのは
他人に決められることではない。
自分で決めることだと思っている。
だからかわいそうっていう言い方はなるべくしない。
気の毒って言う。
わたしがかわいそうって言葉を使うときは
動物にたいしてか
あえて相手を見下したりバカにしてるときである。
紳助みたいなブサイクに
かわいそうって言われるなんて
本当にかわいそうな律っちゃん。
わたしの中で田中律子は
紳助にかわいそうと言われた瞬間にかわいそうになった。
そして同時にそれまではわりと好きなタレントだった
紳助をあまり好きでなくなった。
あっちとこっちで言ってることが違い過ぎる。
とんでもない嘘つきだってね。
お笑いタレントだもん、
笑えるウソならいいけど
ちっとも笑えない。
別に田中律子を持ち上げる発言を聞いてなかったら
何とも思わなかったんだろうけどね。
それで紳助の番組を観なくなったかと言われたら
そうでもなく相変わらずテキトーに拝見させていただいていた。
やはり紳助は面白いからである。
それはちょうど中国製品をあまり使いたくないなと思いながらも
つい使ってしまう気持ちとよく似ていた。
続く