夢やぶれて/I Dreamed a Dream
作曲:クロード=ミシェル・シェーンベルク
作詞:アラン・ブーブリル
英訳詞:ハーバート・クレッツマー
「夢やぶれて/I Dreamed a Dream」は、ミュージカル「レ・ミゼラブル」の劇中曲として有名な曲です。
「レ・ミゼラブル/Les Misérables」は、ヴィクトル・ユーゴーが1862年に執筆したロマン主義フランス文学の大河小説です。
「レ・ミゼラブル」は哀れな人、惨めな人々という意味で日本語では「ああ無情」と訳されています。
その名の通り、主人公のジャン・ヴァルジャンを初め、悲惨な運命に翻弄される人々の物語です。
このイラストのほうきを持った少女は、物語の中で「夢やぶれて/I Dreamed a Dream」を歌うファンティーヌの娘コゼットです。
アン・ハサウェイ
紹介している動画は映画「レ・ミゼラブル」の中で、アン・ハサウェイが演じたファンティーヌが歌う「夢やぶれて/I Dreamed a Dream」です。
娼婦まで身を落してしまったファンティーヌが、絶望を歌った曲です。
輝かしい未来と甘い愛を信じ切っていたのに、すべての夢は破れ、地獄に落ちてしまったという救いようのないぐらいに悲しい曲です。
地獄を歌った曲なのに、そのメロディや歌声はあまりに美しく壮大です。
誰もが一度は絶望を経験したことがあるでしょう。
絶望や醜さ惨めささえ、美しさに昇華できるのが音楽と人間の持つ力の素晴らしさではないでしょうか。
わたしたちはこの動画のファンティーヌと一緒に絶望を体験しながらも、不思議と生きる力が湧いてくるのです。
スーザン・ボイル
イギリスの人気オーデション番組でセンセーションを巻き起こしたあまりに有名な 動画です。
冴えないおばさんから響き渡る美しい歌声に会場中が騒然となりました。
このときスーザン・ボイルが夢をつかんだ曲のタイトルが皮肉なことに「夢やぶれて/I Dreamed a Dream」でした。
パッとしない中年女が歌うからこそ、夢が破れたことへの説得力が増し、叶わなかった物語の郷愁へとうったえかけます。
華原朋美
この曲を華原朋美に歌わせたのは、あざといとしか言いようがありません。
衣装もボロ衣っぽくてみじめさを演出しているようです。
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