おそらくこの頃は
絵の下手さをごまかすために
イラストっぽい
シンプルな絵を
目指していたのかと思われる。
南Q太さんとか
ねむようこさんみたいな絵。
おしゃれ系漫画に
チャレンジした模様。
でも何か違うな、
やっぱりもっと
こてこてした絵が好きかもと
すぐに絵を戻した。
ちなみにアップの順番が
変わったけど
仕上げた順番でいうと
この話描いて、
次がコレ。
「それだけのこと」
絵が変わってるの
あんまり分からないかな。
目が黒目に塗りつぶしてるか
キラキラつけたかの違い。
理想の男の頃は
画面も白っぽくして
トーンもあまり使わず
乾いたおしゃれ系漫画で
ごまかそうとしとったのだろうね。
ストーリーもそんな感じだし。
でも今改めてみて
「理想の男」のときの絵、
けっこう可愛いかもと
我ながら思ってしまった。
描くのも楽だし、
今後漫画描くことがあれば
こういう絵柄にすると思う。
それかもっと崩して
婚活コメディ漫画描きたいけど
本当に時間がなくて・・・。
やっぱり文章で書く方が
早いしラクだもん。
とはいえイラストっぽい
シンプルな絵のほうが
基本的技術がないと
下手がばれるよね。
描きこんだだほうが
ごまかしきくよね。
極端に言えば
ワンピースの絵より
北斗の拳の絵のほうが
ごまかしがきくのではないか
ってことです。
ワンピースや
絶望先生みたいな絵って
シンプルな線に頼る分
少し角度が変わるだけで
崩れちゃうからね。
絶望先生の絵、
可愛いよね。
ストーリー
あんなだけど。
あれは多分デジタルで
描かれてるかと思われる。
わたしもデジタル
やってみたいんだけどね。
デジタルも下手だと
すぐばれるらしいよ。
とにかくね。
絵一つにしても
流行があるので
なかなか読み手の心を
ひきつける絵ってのも
センスが問われることで
難しいでありんす。
二人の男性の間で
揺れる女性を描いた
この「理想の男」
最初は
こんな話じゃなくって
倦怠期の男女が描きたいなって
構想は何となくあった。
そいで
嵐の身勝手さが
イヤになったサラが
上条に乗り換えて
怒った嵐がナイフを
持ってきて二人をつけねらうって
ストーリーを作ってみた。
最初はホラーというか
サイコサスペンスだった模様。
タイトルは
『ナイフをといでおこう』だった。
でも先生から
雰囲気は今風でいいけど
登場人物が幼すぎるので
もっと大人っぽくって言われて
えーっと思ったけど
一度全部ばらばらに壊してみたら
こんなフツーの話が
ポンっとできちゃった。
「こんなフツーの話
でいいんですか?」
って何回も先生に聞いた。
フツーの話のほうが
読者が共感できるから
いいんだってさ。
むしろフツーの話を
描けないほうが
ヤバイんだとさ。
でもストーリは
今まで描いた作品の中で
いちばん評判がいいんだよ。
ほほほ。
先生の言う通りで
ござんした。
ただ当初の嵐の勝手な性格設定が
かなり残ってしまって
持ち込み行ったら、
だめんず男に
ふりまわされる話かと思った
って言われたわ。
最初はそのつもり
だったんだけどね。
セリフも時々ヘンに
リアリティあるねとか言われわ。
まさかプチお嬢ころんが
だめんずに引っかかった
体験を描いたとでもお思いか。
そうなのかも
しれないね~。
あと、知人には
「ころんさんって
勝手な男が好きなんですね。」
とも言われた。
そうかもしれないね~。
今回は初めて
本格的な濡れ場にも
チャレンジしてみたわけです。
濡れ場と
いってもしれてるけどね。
乳首とかは出てこないしさっ。
32ページの漫画の中に
キスシーンが3回もあって
セリフもわざとエロくしてみた。
でも何か違うなって思って
これ以降エロいのは
あんまり描いてない。
というか思いつかない。
当初と全然違う話になったから
タイトルも変えないといけなくなって
なかなかいいの思いつかなくて
仕方なく「理想の男」にした。
だからタイトルは
あんまり気に入ってない。
「ナイフをといでおこう」
の方が好き。
でもある話から
全然違うストーリーが
生まれるって体験は初めてで
こういう漫画の作り方も
あるんだっていうので
それはそれで楽しかった。
次回に載せる漫画も
結果的に
そういう作り方になった。
細かいエピソードを
作るのがたいへんで
サラが上条に
くどかれるとことか
仕事の失敗体験とか
なぜ最終的に嵐を選んだのかとか
苦労して
すごく時間が
かかったことを覚えてる。
1年ぐらい
かかったんじゃないかな。
恋愛経験がないから
恋愛エピソードが
思いつかんのどすよ。
だから各エピソードの
脇も甘くなるわな。
特ににサラがデータ失くす失敗とか
リアリティないなって思ったけど
とぼしい頭ではほかに思いつかず・・・。
でもこの作品以降
ストーリー作りのコツを
覚えたらしく
話作りはだいぶ早くなったよ。
この作品から
わたしは全てをさらけ出して
漫画を描いていこうと思い
そういう意味では
転機になった話なのかなぁ。
持ち込みのときに言われた。
全てをさらけだして
漫画を描かないとダメって。
そのときの言葉が生きていて
全てをさらけ出して書く
このブログにつながったというわけです。
わたしが漫画家
あきらめたのはもう
恋愛漫画が
思いつかなくなってきたからなのね。
恋愛漫画って
やっぱりどうしても
パターン化されちゃって
ある時期から描くことにたいして
意欲がなくなってくる。
書き尽くした感が
否めなくなってくる。
何か恋愛をこえたものについて
描けないだろうかって
気持ちになってくる。
わたしだけかもしれないけど
以前恋愛漫画を描いてた漫画家さんが
職業漫画やほのぼの漫画に移行していくのも
フレッシュな恋愛がいつまでも
描けなくなってくるという
大人の事情もあるらしい。
そんなわけで
この漫画を描いてた頃は
そう恋愛漫画を
描くのも抵抗がなくて
アイデアも
それなりに湧いてきた。
おそらくわたし自身の恋愛も
ノリにノッていた時期
だったのではなかろうか。
もう何年も
本格的な漫画は描いていない。
だけど今
昔の漫画を読み直して思うのは
やっぱり漫画を描くのは
楽しかったなーってこと。
コマ割りとか
仕草とか表情とか
トーンとか
一生懸命考えて
描いてるなー、
わたしのセンスも
なかなかやで、と
自画自賛しとるわ。
だってもう
今やこのクオリティの漫画すら
描けないもん。
これが老化や劣化と
言われるものなのだろうか。
そのかわり
文章力と皮肉な性格だけは
ますます冴えわたってきてるで。
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