数々の珍行動により、バブル姫(50歳・独身・バブル負の遺産)の脳みそには、何らかの障害があるにちがいない、とわたしは確信にいたった。
バブル姫の困った症状の一つとして、片付けられない、モノが捨てられないという、迷惑行動がある。
片づけられない、整理整頓ができないとは、発達障害によくある症状と聞く。
また、バブル世代の発達障害は、発達障害の知識がそれほど広まっていなかったため、見逃されがちであった。
バブル姫の更衣室のロッカーはパンパンで、ときどきなだれを起こす。
するとロッカーの中に、夏用のサンバイザーが二つも入っているのが見えた。
夏しか使わないサンバイザーって、職場のロッカーに二つも常備しておく必要ある?
サンバイザーってこんな感じの帽子ね。
価格:2,320円 |
それから、常に何があってもいいように、喪服も入っているらしい。
わたしの近所の人が亡くなったときのことである。
通夜に行くから急いで帰るという話をしていると、バブル姫に「喪服があるから、貸してあげたいけど、サイズが合わないからな。」と言われた。
近所の人が亡くなったんだから、一度家に帰るのに、喪服なんて貸していらないつーの。
家で自分の喪服に着替えるっつーの。
これはバブル姫の、常に何があってもいいように、喪服を常備しているアテクシ、できる女でしょ、ふふん、という自慢なのである。
あのね、非常識おばさん。
喪服を常に用意万端にしているというのは、誰かが死ぬのを待っているのと同じことで、とても縁起の悪い、不吉で非常識なことなの。
お葬式はともかくとして、通夜なんてものは、慌てて駈けつけました、という体が大事なんですよ。
あまりに完璧に喪服を装っていると、死ぬのを待ち受けていたみたいで失礼に当たるって、着付け教室の先生が言ってました…。
って、今度、バブル姫がロッカーに喪服を常備しているって自慢してきたら、言ってやる!
絶対に言ってやるんだからね!!
また古い服も捨てられないらしく、こんな汚いジャケットを平気で着てくる。
赤丸の部分にシミがついているのが、お分かりだろうか。
ちなみに全身コーディネートはこちら。
あえてのシワシワジャケットで、くちゃっとこなれた着こなしがバブル姫流。
こんな汚いジャケット職場に着てきて、アタシは一年間、毎日違う服を着てこれるぐらい、たくさん洋服を持っているって自慢するんだからね。
使い古した汚い服を、千枚持っているより、仕立てのよいきちんとした服を、ひとつ持っている方が、よほどすばらしい財産ではないのだろうか。
きっと家も、片付けられなくて散らかっていて、汚いんだろうな。
ママが亡くなって、バブル姫が今よりずっと年老いてしまったら、きっと自宅はゴミ屋敷になるんだろうな。
そしてバブル姫は、ご近所さんから通報さちゃうようなキチガイ婆さんになるんだろうな。
すでにキチガイ婆さんになってます。
そんなバブル姫ですから、一つのロッカーに荷物がおさまるはずもない。
だから、ロッカーの上には、バブル姫の謎の荷物がつまったこのような箱がたくさん積まれている。
この箱、全部バブル姫の私物です。
そして壁にもいつもこのようにお洋服をつるしてある。
運の悪いことに、この壁に面した一番はしっこのロッカーを使っているのが、わたし、というわけ。
トルコで購入した目玉の形のマグネットが目印です。
ねえ、普通に考えたら、こんなところに洋服をつるしていたら、この端のロッカーの人、扉が開けにくいな、使いにくいな、って分かるよね?
だからまともな人は、こんなところに服をつるそうなんて思わない。
でもまともな脳みそを持たないのが、バブル姫。
わたしはロッカーを開けるたび、バブル姫の衣装が体にあたるのでイライラしていた。
実は、わたしは派遣社員であるため、制服が支給されていない。
オフィスカジュアルという名の私服で勤務しているので、着替える必要がない。
よってロッカーを使う必要もない。
だからロッカーは、一日一度、化粧直しのときに、化粧ポーチをとるのに開ける程度。
ですので、バブル姫のつるされた衣装が邪魔だったが、ロッカーほとんど使ってないし、いっか、とまあ、諦観していたわけです。
それにここにバブル姫が洋服をつるしておいてくれるから、わたしは、こうやって写真を撮ってブログネタにもできるわけ。
バブル姫の、壊滅的にセンスの悪い服を、ブログで世界発信して笑いものにするために、わたしは、洋服をつるされることを我慢していたというわけです。
しかし、
そんなある日のことです。
ころんに我慢ならない出来事が起こってしまったのです…!!
続く