刑事コロンボ#3-1 構想の死角/MURDER BY THE BOOK あらすじとネタバレ オムレツを作ってくれるコロンボに胸キュン♡一番の名ゼリフは「請求書って嫌ですからね。」

刑事コロンボ
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いよいよシリーズ化された刑事コロンボの記念すべき第一作「構想の死角/MURDER BY THE BOOK」です。

タイトルの意味がよく分からんと思ったら、「MURDER BY THE BOOK」は直訳すると「本による殺人」という意味です。

「BY THE BOOK」は「規則に従った・型通りに」という意味を持つようで、おそらく 「マニュアル通りの殺人」という意味じゃないでしょうか。

「構想の死角」よりもこちらの方が、推理作家が犯人であり被害者であることが暗示され、よかったんじゃないでしょうか…。

この作品は若き日のスティーヴン・スピルバーグが演出を務めたことで有名です。

これぞスピルバーグ作品!とはあまり感じることはできませんでしたが、ラストがあっさりしており腑に落ちない結末が、何か意味がありそうです。

コロンボお決まりの「うちのカミさんが…。」というセリフは少なく、「あともう一つ」は連発していました。

途中で殺人の目撃者になる女性の怪演も、みどころです。

今回もあらすじを追いながら、ネタバレ、コロンボの疑惑ポイントをまとめてみました。

#3 構想の死角/MURDER BY THE BOOK (1971年)

殺人犯: ミステリー作家 ケン・フランクリン/ジャック・キャシディ (吹替:田口計)精
被害者: 殺人犯の仕事上のコンビ ジェームス・フェリス/マーティン・ミルナー (吹替:堀勝之祐)
殺害の動機: 保険金 仕事上のコンビ解消による喪失

演出:スティーブン・スピルバーグ
脚本:スティーブン・ボッコ

主な人間模様と犯行のトリック

名探偵メルビル夫人を生み出した二人の作家の決裂

物語は、ミステリー作家が打つタイプライターの音から始まります。

1971年制作当時は、まだパソコンなどなく、文章はタイプライターで打つものでした。

登場する二人の男性は、「名探偵メルビル夫人シリーズ」を生み出した人気ミステリー作家コンビのケン・フランクリンとジェームス・フェリス。

名探偵メルビル夫人は作品の中でしばしば登場しますが、何となく刑事コロンボを彷彿とさせます。

しかし主に執筆していたジェームスが、別の作品を書きたいと、ケンにコンビ解消を申し出たのです。

コンビ解消宣言にひともんちゃくあったものの、ケンはジェームスの気持ちを受け入れ、仲直りを申し出たように見えます。

「これだけの人気を獲得してくれた名探偵メルビル夫人に乾杯しよう。

我々が生み出し我々が葬る夫人に。」

と、ケンは10年にもおよぶチームワークの放棄の記念日だと言って、強引にジェームスをサンディエゴの別荘に誘うのです。

ケンの犯行偽造工作

妻と夕食の約束があるというジェームスを、オフィスから半ば無理やり連れ出すことに成功したケン。

メルビル夫人最後の事件の執筆を終えようとしているジェームスに、記念品を贈りたいと名前の書いたリストを見せます。

リストを見たジェームスは、「覚えのない名前ばかりだ。」と言います。

ケンはリストを間違えたと伝え、さらに忘れ物をしたと言って、一度オフィスに戻るのです。

そしてオフィスを荒らして、リストを引き出しに入れます。

その後、二人は車でロスから2~3時間ほどで着くというサンディエゴの別荘に向かいます。

ラサンカ雑貨店

ケンは途中、車にジェームスを待たせて買い物のためラサンカ雑貨店に立ち寄ります。

どうやら店の女主人リリー・ラサンカは、メルビル夫人シリーズのファンのようで、ケンはサイン入りの本をプレゼントします。

その本のタイトルは「殺人処方箋」。

ご存知、コロンボシリーズの第一作ですね。

スタッフのちょっとした遊び心ともとれますが、メルビル夫人はやはり刑事コロンボの比喩的存在なのでしょうか。

ちなみにメルビル夫人です。

どことなくコロンボに似てませんか?

ラサンカに「今日はどんな女性を連れているの?」と邪推されることから、ケンが女性をとっかえひっかえしていることが分かります。

ケンは、今日は一人だと答えます。

ケンはこの雑貨店から、ジェームスの妻ジョアンナに長距離電話をかけます。

そしてジェームスと仲直りしたことを伝え、何かあれば別荘に電話をするように念押しします。

アリバイ作りですね。

殺害のトリック

ケン・フランクリンの表札のある別荘に到着した二人。

妻との約束をすっぽかしてサンディエゴに来たことを気に病むジェームスに、ケンは電話をかけるようにうながします。

ジェームスが長距離電話をかけようとすると、ケンは止め、直通電話を勧めます。

1971年と40年以上も前の作品ですから、電話の設定がよく分からないのですが、長距離電話だと記録が残らないからでしょうかね…。

ジェームスが妻ジョアンナに、「まだオフィスで、締め切りに間に合わないから、今夜のデートをキャンセルしたい。」と伝えます。

すると妻と電話中のジェームスを、ケンが銃でズドン!と打って、殺害するのです。

これでジェームスはロスのオフィスで殺されたことになり、サンディエゴにいたケンのアリバイが成立します。

電話口で銃の音を聞いたジョアンナは驚き慌てふためきます。

そして、ケンの別荘に電話をかけ、救いを求めます。

これで週末をサンディエゴで過ごすはずだったケンが、ロスに戻る理由もできました。

コロンボ登場 約18分

コロンボのオムレツ うちのカミさん-1

オフィスで夫ジェームスが撃たれたと思った妻ジョアンナは、警察に連絡します。

しかしオフィスは荒らされた後はあるものの、夫の姿も死体もなく、ジョアンナは「狐につままれたようよ。」と混乱します。

警察に詰問され疲れ果てたジョアンナに声をかけるのが、刑事コロンボ。

物語が始まって、約18分で登場です。

ジョアンナを心配したコロンボは、家まで送り、何と、オムレツを作ってくれます。

「あたしは最低のコックでね。

食えるもんはたった一つオムレツなんですよ。

女房いわくですがね。」

はい。

最初の「うちのカミさん」あるいは「うちの女房」の登場ですね。

もちろん「カミさん」も「女房」も同じ意味ですが、これは単に訳した人の好みみたいですね。

殺人犯には容赦ないコロンボですが、弱い人には本当に優しいですね。

まさに正義の味方、アメリカのヒーローです。

一生懸命オムレツを作るコロンボにキュンキュンします。

ただ、一つだけ…。

コート脱いで作ればいいのにね。

妻が語るジェームスとケンの関係

コロンボが、ケンとジェームスが仕事上のコンビであることを口にすると、ジョアンナは

「たいしたコンビだわ。」とクスリと笑うのです。

観察力の鋭いコロンボが、この笑いを見逃すはずがありません。

ジョアンナが笑ったのは、ケンはメルビル夫人シリーズを一行だって書いていないのに、コンビだなんておかしいと感じたからです。

それを聞いたコロンボは、ケンが作家として何もしていないのに、よくジェームスは辛抱してますな、と言います。

しかしケンには出版社との交渉、テレビ出演や売込みなどマネージャーとしての才能がありました。

ジェームスが、架空のミステリーよりもシリアスな作品を書きたいとケンとのコンビを解消したことを、コロンボは知ってしまいます。

コロンボの目がキラリと光り、コンビ解消にひともんちゃくあったことが見抜かれてしまいます。

「(ケン・)フランクリンさんにとっちゃあ新しい本が出なくなって収入が減るだけじゃない。

流行作家としての影まで薄くなっちまうわけだ。

わたしはフランクリン先生に同情したいな。」

と、コロンボはすっかりケンの心情をお見通しですね。

コロンボは心理学者にもなれるんじゃないでしょうか。

すでにコロンボは今回の事件に、このコンビ解消のトラブルがかかわっているのではないかとにらんでいますね。

事件のあるところにトラブルあり!ですからね。

コロンボの疑惑-1 ケンはジェームスが行方不明と知っていた

ケンがサンディエゴから車を飛ばして、ジェームスの家まで駆けつけます。

挨拶をするコロンボにケンは

「挨拶より捜査はすすんでいるのかね?」

とまあ、高慢ちきな態度。

長年のコンビである相方が殺されたかもしれないのに、ケンの冷静な態度を見て、コロンボはすでに犯人だと確信しています。

ケンが「まだ(ジェームスは)行方不明なのか?」と聞くので、コロンボは何故行方不明と知っているのかを尋ねます。

車の中のラジオニュースでさんざん流れていたとケンは説明します。

ケンはさらにコロンボに

「何をもたもたしてるんだ。

状況はかなり詳しく分かってるんだしメルビル夫人ならとうに真相をつかんでいる。

彼女ならおそらくこう言うだろう。

これは単純な失そう試験じゃない。

手慣れた殺し屋の仕業だって。」

メルビル夫人という架空の人物を使って、実在の刑事に説教するって、あたおかですね!

でっちあげられた架空の殺人犯

オフィスの引き出しから、ケンはリストを見つけ出し、コロンボに見せます。

犯罪組織のボスの名前が書かれたリストでした。

とんと見当がつかないというコロンボに

「メルビル夫人ならすぐ結論をだすぞ。」とケンはまたメルビル夫人の名前を口にします。

ケンによると、ジェームスは犯罪組織を徹底的に暴く作品を書こうとしていたので、その組織に殺されたのだと言います。

しかしこのリストの名前についてジェームスは、物語冒頭で見覚えがないと言ってますね。

これはケンによる自作自演、架空の犯人のでっちあげなのです。

コロンボの疑惑-2 犯罪組織はなぜ死体を隠した

コロンボはジェームスが犯罪組織に殺されたことに、納得したようなそぶりをみせます。

しかしなぜ死体を隠したんでしょうかね、と突っ込みます。

ケンが、死体がなければ殺人事件として捜査ができないからではないかと答えると

「プロがそんなこと気にかけますかね?仕事が済みしだい飛行機で遠くに行ってしまうのに。」とさらに突っ込む。

ケンは

「一から十まで僕に答えろと言うのかい?

僕は捜査のてがかりになるヒントを与えた。

ここからは君の仕事だ。」

と、いもしない犯人をでっちあげた上に、後はコロンボに丸投げしました。

コロンボ疑惑-3 リストの折り目

コロンボは、犯罪者組織のボスのリストを手にとり

「しかし変だな…。」とつぶやきます。

オフィスにあるタイプライターで打ったであろうリストに、内ポケットに入れていたような折り目がついていることを、コロンボは不思議に思うのです。

それを聞いたケンは

「ハッハッハッ…。

あんたが少し気に入ってきた。

ものの見つめ方がメルビル夫人に似てきたからさ。」

と答えます。

そしてジェームスには、紙を手当たり次第に折るくせがあったと説明します。

「しかしこういう細かい点に気がつくとは、名探偵の素質ありだ。」と言って、メルビル夫人シリーズの本を、コロンボに読むように貸してくれるのです。

しかしケンは、本当にメルビル夫人が大好きなんですね!

自分で生み出したわけでもないのにね。

もう一つだけ-1 コロンボの疑惑-4 飛行機を使わなかった

メルビル夫人の本を借りて、帰ろうとドアから出たコロンボ。

しかしいつも通り、「あの~もう一つだけ」と言って戻ってきて、素直に帰ってはくれません。

ここでケンが、「チッ」と舌打ちするのが彼の人間性の全てを物語っています。

コロンボは、ケンがサンディエゴからロスに戻るとき、飛行機の方が早いのにそうしなかった理由を聞きます。

ケンは、そこまで考えている余裕もなかったし、空港まで行ったり来たりで車とそう変わらないと思ったと答えます。

コロンボは「ふーん…。うん…。」と、納得したような納得していないようなあいまいな返事をして、フイっと去ってゆきます。

ケンがコロンボから疑惑を向けられていることに気がつく瞬間ですね。

ジェームスの遺体発見

ケンは、サンディエゴで殺害し車に隠していたジェームスの遺体を、自宅の庭に置きます。

そうして郵便受けに届いている手紙を読みながら、コロンボに連絡するのです。

帰宅すると、道端にジェームスの死体が放り出されていたと…。

コロンボの疑惑-5 ケンの金銭感覚

ケンの自宅に上がり込んだコロンボは、博物館にしかないような著名な画家の絵をいくつも見つけます。

さらにケンがサンディエゴに別荘を持っていることから、彼のお金使いの荒さに気がつくのです。

そこでコロンボは、ジェームスの死によりコンビで出版した本の版権や印税はどうなるのかと、ケンに確認します。

印税は遺族に引き継がれますから、ケンの取り分が増えるわけではなく、そのままです。

そこでコロンボは

「収入は増えないし相棒を失っただけ打撃ですな。」

とまあ、この状況でものすごい嫌味を言います。

版権や印税を独り占めしたくてケンが、ジェームズを殺したのではないかとコロンボが思ったことを、示唆していますね。

ケンは「愚問もいい加減にしたまえ。」と反論しますが、コロンボは

「こういう事件にはとかく金銭が絡んでいるもんですからね。」と悪びれる様子もありません。

コロンボの疑惑-6 遺体遺棄の理由

コロンボはさらに、殺人犯がジェームズの遺体を、ケンの自宅に放置していったことに首をかしげます。

ケンは説明します。

犯罪組織を暴く作品を描こうとしていたジェームスの仕事を、ケンが引き継がないようにする脅しであると。

もし犯罪組織にかかわるならば、お前も同じ目に会わせるぞという警告であると。

しかしケンは、今回の仕事だけはジェームスが一人で執筆していたことで、引継ぎたくてもできないことを、コロンボに伝えます。

「死体も出た。動機も分かった。あとは犯人を割り出すだけだ。しっかり頼むよ。」

とケンは、存在もしない犯罪組織をでっち上げた上に、後はコロンボに丸投げ。

執筆活動もジェームスに丸投げしていたことから、どうもいっちょかみの丸投げというやっかいな性癖が、ケンにはあるようです。

もう一つだけ-2 コロンボの疑惑-7 ケンが郵便物を開いた理由

コロンボは早速手配したいこともあるといって、ケンの家から帰ろうとします。

しかしいつものごとく帰るふりをして

「もう一つだけお聞きしたいことがあるんですが…。」と思わせぶりな口癖を言います。

目ざといコロンボは、封を切った手紙をチェックしていたのです。

親友の遺体を見つけてショック状態のはずケンが、冷静に手紙を確認していたことにコロンボは疑問を感じています。

ケンは、「無意識で(手紙を)開けたんだろう。ショックのあまり。」と説明します。

コロンボは

「分かります 分かります。

請求書って嫌ですからね。」

と、一応は納得した様子で帰ってゆくのです。

わたしこのコロンボのセリフ、今回で地味だけど一番秀逸な言い回しだなって感じました。

1ミクロンもケンに同意していないのに

「分かります 分かります。」と二度も言う。

大事なことなので二回言ったんですね。

そして

「請求書って嫌ですからね。」ですよ。

このセリフは本当に面白い。

「請求書って嫌ですからね。」って、いくつもの皮肉がこめられてますね。

まず、10年来の仕事のパートナーの遺体が、ひどい有様で見つかったのに、ケンは請求書の方が気になるってことですよ。

つまり、親友より、お金が気になる。

このシーンでコロンボは、ケンが金使いが荒いことに気がつき、この事件の裏に金銭問題があったことを疑っています。

コロンボのセリフは、お金のためにパートナーを殺したケンの本質を、たった一言でずばり言い当てているんです。

遠回しに、請求書が届くなんてお金使い荒いね、お金を使うのは好きだけど払うのは嫌だよねって言ってるんです。

「請求書って嫌ですからね。」

このセリフ、サイコー。

シニカルやわぁ。

コロンボの疑惑-8 ケンとジェームスにかけられた保険

コロンボは保険屋さんを当たり、ケンとジェームスに多額の保険金がかけられていることを突き止めるのです。

ジェームス殺害の動機は保険金。

これでコロンボはケンの犯行を確信しました。

いよいよコロンボの追い込みが始まります。

 

続く

 

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わたしはコロナ禍の間、バイオハザード全シリーズ、インシディアスというホラー映画を観てました。

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