刑事コロンボの魅力を解説 味わい深い極上ミステリードラマ とぼけたふりして実は性格が超悪いコロンボの頭脳戦を見逃すな

刑事コロンボ
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わたしが刑事コロンボを始めて観たのは、いつの頃だったでしょうか。

たった一回の視聴で、その面白さに引きずり込まれ、すっかりコロンボの魅力の虜になってしまいました。

コロンボなんて頭モジャモジャで、義眼の冴えないちんちくりんのおっさんなのにね!

その冴えない風貌が良いのです!

冴えない風貌におちゃめな性格と見せかけて、その奥にひそむ鋭い観察力、犯人を追い詰める執念、華麗なる推理力…。

始めてコロンボを観たときは、メガネにおさげ髪でドン臭くて冴えないあの娘が、実はメガネを外すとものすごい美少女でどこかの国のお姫様だった、ぐらいの衝撃がありました。

刑事コロンボは、刑事ならば誰でもほしいと思う能力を、全て持っているのではないでしょうか。

嬉しいことに今年の4月1日(水)より、コロンボの旧シリーズ45本が、BSプレミアムとBS4Kで同時放送されるんです。

わたしは新シリーズしか観たことがなかったので、この機会に全て網羅する予定です。

詳しくはこちらのHPで。

刑事コロンボ|NHK BSプレミアム BS4K 海外ドラマ
「刑事コロンボ」番組サイトです。放送予定、キャスト情報などを掲載。

刑事コロンボは、一話完結式のテレビ映画なので、第一話を見逃しても、どの作品から観ても楽しめます。

今回は刑事コロンボの魅力とみどころを、ご紹介します。

最初から犯人が分かっている倒叙形式のみどころ

刑事コロンボは、基本的には殺人事件もの。

しかも最初に殺人犯が誰なのか分かっています。

このように最初から犯人が分かっている作品の描き方を「倒叙形式」というのですって。

わたしは勝手に「刑事コロンボ形式」と呼んでいます。

日本で大ヒットした三谷幸喜脚本の「古畑任三郎」シリーズは、日本版刑事コロンボとして作られたのは有名な話です。

ですから、刑事コロンボで冒頭に描かれるのは、まず殺人犯のストーリーです。

その犯人のバックグランドである動機、トリック、などが全て描かれ、計画的殺人が完了してから、殺人科の刑事であるコロンボが、捜査にやってきます。

だから主役の刑事コロンボは、作品が始まって30分以上経ってから登場するのですね。

犯人と刑事の頭脳戦や駆け引き

最初から犯人が分かっているこのドラマの楽しみ方は、刑事と犯人が織りなす人間模様です。

刑事コロンボがどのように犯人を見抜くのか、追いつめてゆくのかが、この作品の見せ場となっています。

また刑事コロンボに登場する犯人は、総じて地位や名声のあるお金持ちで頭の良い多い人物が多いんです。

完全犯罪を企てる知能の高い殺人犯人と、刑事コロンボの頭脳戦、心理的駆け引きは、スリルたっぷり。

この物語最大のみどころといえます。

刑事コロンボの主役は実は殺人犯?

刑事コロンボは、なぜ犯人が最初に分かっている倒叙形式のドラマなのでしょうか。

それは犯人を演じる有名俳優にスポットライトを当てるためです。

犯人が最初に分かっているということは、まず犯人が登場し、その性格、バックグランド、動機や人間関係をじっくり描くことができます。

また、犯人が分からないまま有名俳優が登場すると、わたしたちはきっとこの人が、ラスボスの犯人だな~って気づいてしまいますよね。

よって最初から犯人を見せることによって、演じる有名俳優の魅力をも最大限に引き出し、より重厚なサスペンスドラマを描くことができるのです。

日本版刑事コロンボ「古畑任三郎」でも、毎回有名俳優が登場して、主役の田村正和との演技合戦が大きな見せ場でした。

豪華なゲストスターもまた、刑事コロンボの魅力なのです。

水戸黄門ばりのカタルシス

前述した通り、刑事コロンボに登場する殺人犯たちは、総じて社会的地位の高い、頭の切れるセレブです。

そのセレブを、刑事コロンボが追いつめて、犯行を暴くのがお約束のストーリーですね。

冴えない刑事コロンボが、自信たっぷりで高圧的なセレブたちをじわじわと追いつめてゆくのは、爽快感があります。

いわゆるカタルシス、気持ちをすっきりと浄化させます。

それはまるで水戸黄門。

それなりの身分がある悪徳お代官様を、さらに身分の高い徳川副将軍が成敗して、最後に正体を明かすクライマックス。

ハハーっと、ひれ伏す悪代官のお約束シーンは、最高のカタルシスですよね。

刑事コロンボも、絶対最後にコロンボは犯人を追い詰めて逮捕するんだろうなという安心感は、水戸黄門に通じるものがあります。

刑事コロンボは、水戸黄門よりもはるかに練り上げられた高い構成力を持つドラマですけどね。

主人公刑事コロンボの魅力

ピーター・フォークの魅力

刑事コロンボの魅力は、やはりコロンボを演じた俳優、ピーター・フォーク(Peter Michael Falk, 1927年9月16日 – 2011年6月23日)のはまり具合と言っても過言ではありません。

ピーター・フォークは、美形俳優とはいえないし、身長も168㎝メートルとそれほど高くはありません。

ですが子供の頃から、才能をキラリと輝かせた非常に知性に溢れた人物だったそうです。

刑事コロンボは、まるでそのピーター・フォークが乗り移ったようです。

いえ、ピーター・フォークに刑事コロンボが乗り移ったのかもしれません。

コロンボは、一見冴えない容姿をした陽気でちっこいおじさんです。

口癖は、「うちのカミさんがね…。(“my wife”もしくは“Mrs. Columbo”」)」と非常に所帯じみています。

しかし一皮むけば、鋭い観察力や考察力、犯人を追い詰める執念、完璧主義であるがゆえの執拗な性格、とぼけたふりして人の懐に入り込むちゃっかり度、揚げ足をとる狡猾さ、溢れる知性…

相当怖い性格をしています。

それが見た目の冴えなさにごまかされてるんですね。

ルックスはいまいちだが、うちに秘めた情熱と知性。

ピーター・フォークそのものが、まるで刑事コロンボ。

これほど強く結びついたハマリ役を持つ俳優が、他にいるでしょうか。

もう、ピーター・フォークが、コロンボ以外の役を演じていても、「この人、コロンボなのに何やってんの?」としか思えません!

ちなみに、フーテンの寅さんを演じた渥美清ももう、寅さんにしか見えませんよね。

しかし世界的認知度いう点では、やはりコロンボとピーター・フォークにかなうハマリ具合はないのです。

コロンボのキャラクター

コロンボの職業

刑事コロンボは、アメリカ合衆国カリフォルニア州のロサンゼルス市警察殺人課に所属する警察官です。

ちなみにファーストネームは明らかにされていません。

ロサンゼルスはアメリカの首都ではありませんが、日本でいえば東京のイメージですね。

非常にお金持ち、セレブの集まる高級住宅地の多いおしゃれな都会です。

ロスを舞台に社会的地位の高い知識人と、コロンボの頭脳戦が行われるわけです。

ちなみに刑事コロンボの見どころは、品のよい犯人との心理戦なので、アクションは必要ありません。

よってコロンボは、アメリカの警察官としては珍しく銃を持たないんですね。

これもまたコロンボのこだわりです。

コロンボの容姿とファッション

刑事コロンボは、アニメキャラクターかよ、というぐらい毎回同じファッションです。

よれよれのレインコート、ぼさぼさの髪、斜視による視線のゆがみ、と、冴えない風貌を作り出してす。

ちなみにコロンボを演じるピーター・フォークは、3歳の頃、右目の腫瘍を摘出したため義眼だそうです。

わたしもコロンボを観るたび、なんか目がおかしいなと思っていましたが、義眼であったことは、この記事を書くに当たって初めて知りました。

その義眼すらも、刑事コロンボが斜視で目がおかしいという設定に生かすほと、俳優と役柄のリンクハンパないですね。

印象に残るキャラクターの作り方として、シルエットだけで誰か分かるように設定するという方法があります。

ドラゴンボールの悟空や、鉄腕アトム、キン肉マンなんて、まさにそうですよね。

刑事コロンボも、シルエットだけでコロンボだって分かります。

それもまた、ピーター・フォークのこだわりだそうです。

ちなみにコロンボの愛車はフランス製のプジョー・403カブリオレ。

とても可愛い車ですよ。

本当は怖い名セリフ「うちのカミさんがね…。」

「うちのカミさんがね…。」というのは、作品の中で何度も登場するコロンボの口癖です。

だいたい捜査中、犯人との会話の中で登場します。

コロンボの愛妻ぶり、ほのぼのとしたお人柄をあらわすお決まりのセリフです。

しかし、ですね…。

コロンボを何度も観てるとこのセリフ、もうほんわかとした愛妻家の自然な言葉とは思えなくなってくるんです。

妻に尻に敷かれている冴えない自分を演出することによって、犯人を油断させ、安心させる用意周到なテクニックにしか思えないんです!

コロンボが、犯人の核心にせまろうとするとき、犯人が何となく疑われているのに気がつくとき、そういうここぞというときにこのセリフ

「うちのカミさんがね…。」

が出てくるんです!

これはもうとぼけたフリをしながら真相にせまり、妻さえも犯人の言動を観察する口実に使われているとしか思えません!

愛妻家であるほのぼのとしたコロンボ、家族を口実に犯人にせまろうとする狡猾さ。

このコロンボの二面性を見事表現したのが名セリフ「うちのカミさんがね…。」なのです!

コロンボを観る機会があったら、ぜひ、いつ、どこで、どのような必要にせまられて「うちのカミさんがね…。」と言ってるか、しっかり観察してみてください。

刑事コロンボのように…。

わたしの好きなセリフ「あと一つだけ…。(Just one more thing.)」

とにかくコロンボはしつこいんです!

刑事コロンボが、どの段階で犯人に当たりをつけたのかというポイントも、物語の一つのみどころです。

コロンボは、しつこく犯人につきまとい、事件の矛盾点を口にします。

何とか犯人は、もっともらしい理由をつけて矛盾を解消します。

コロンボはいったんは納得し、やっと犯人のもとから帰ってゆくのです。

犯人がほっとしたのもつかの間、再び、コロンボはあらわれて、

「あと一つだけ…、確認したいことがあるんです。」と、さらなる事件の核心にせまる矛盾を口にするんです。

このときの犯人の怒り、あせり、動揺といったら…!

わたしはこのようやく納得して帰って行ったかに見えたコロンボが、再びあらわれて「あと一つだけ…。」と、とぼけながらもしつこく犯人にせまるところが好きです。

このおっさん、また来たで、と笑えます。

まるで、植木等の

「お呼びでない? こりゃまた失礼しました。」というギャグのようです。

これもいったん犯人を油断させて、その後の反応を見るコロンボの戦略じゃあないでしょうか。

本当にコロンボは性格が悪いです。

このコロンボの神出鬼没ぶりも、一見のほほんとしたコロンボのキャラクターに合っていて、ユーモアのあるシーンです。

ミステリードラマの構成力の高さ

刑事コロンボは、三谷幸喜一人で脚本を書いた「古畑任三郎」と違って、複数の監督や脚本家によって、作品が作られています。

一人で作品を作ると負担が大きく、どうしても甘い部分が出てくるものです。

しかし刑事コロンボは、作品ごとに、監督や脚本家が違いますから、ひとつひとつの完成度がとても高いんです。

日本のミステリードラマやそこらへんのハリウッド映画よりも、はるかに高いクオリティの作品を楽しむことができます。

アカデミー監督賞のスティーブン・スピルバーグやジョナサン・デミなども、かつてコロンボの監督を務めています。

これが水戸黄門のようなお決まりの展開でありながら、決して飽きさせず、大人の見るミステリーとして、高い評価のあるコロンボの魅力でもあります。

コロナコロナで外出できない今、おうちでぜひ刑事コロンボの面白さを堪能してください。

 

続く

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