「E.T.」「スター・ウォーズ」「ジョーズ」「ハリーポッターシリーズ」「ジュラシック・パーク」…。
特に映画好きでなくても、これらの映画作品の情景や音楽は、自然と心に浮かんできますね。
何と!この5つの映画作品の音楽は、全て同じ作曲家、ジョン・ウィリアムズが担当しています。
今も映画音楽界を牽引し続けるジョン・ウィリアムズは、1932年2月8日生まれの御歳88歳、まさに生きるレジェンドです。
映画音楽という一つのジャンルを生みだした、アメリカの至宝。
今回はこの偉大なる音楽家、ジョン・ウィリアムズの音楽が使われた映画作品をたっぷりと堪能していただきましょう!
ジョン・ウィリアムってどんなひと?
ジョン・ウィリアムズは、ジョニー・ウィリアムズというジャズドラマーを父親に持ち、幼い頃から音楽にたしなんできました。
周囲が皆音楽家だったので、「人は誰しも音楽家になるもの。」と思っていたそうです。
7歳からピアノを始め、カリフォルニア大学ロサンゼルス校では、著名な亡命ユダヤ系イタリア人音楽家のカステルヌオーヴォ=テデスコに作曲を学びます。
22歳で、コンサートピアニストになることを夢見て、名門ジュリアード音楽院に入学しました。
ピアノを専攻し、ユダヤ系ロシア人のピアニスト、ロジーナ・レヴィーンに師事しました。
しかし先生から「きみの腕前ではコンサートピアニストは無理だ。」と言われてしまったのです。
そこで失意のウィリアムズは、映画の都ハリウッドに向かったのです。
当時は大量のテレビドラマや映画が作られ、多くのミュージシャンが必要とされていたのです。
ジャズ・ピアニストとしては、映画音楽家のヘンリー・マンシーニ作曲の「ピーターガン」のサウンドトラックに参加しています。
また1961年の映画「ウエスト・サイド物語」のピアニストもウィリアムズがつとめました。
そして先輩作曲家の仕事をみているうちに、作曲の仕事をしたいという気持ちが強くなってゆきました。
その後は ピアニストだけでなく、映画音楽や現代クラシックの作曲家、指揮者、編曲者、など多彩な才能を知らしめたのは功績の語る通りです。
何とアカデミー賞には48回もノミネートされ、現役の映画人のなかでは、最も多いのだとか。
この記録はもう破られることはないんじゃないでしょうか…。
そのノミネートのうち、作曲賞 4回・編曲賞 1回と5回のアカデミー賞を受賞しています。
エミー賞は2回、ゴールデングローブ賞は4回、グラミー賞は18回も受賞しています。
この記録だけで、彼がアメリカでもっとも成功した音楽家だということがご理解いただけるでしょう。
ジョン・ウィリアムズの音楽の魅力はどこにあるの?
ウィリアムズの映画音楽の一番の魅力は、映画のエンターティメント性と、クラシック音楽の美しさを融合させたことではないでしょうか。
私はクラシック音楽の素晴らしさは、その表現力の高さだと思います。
クラシックに定義される音楽は、その情景や作曲家の思いやバッググランドを刻銘に浮かび上がらせます。
何百年も前に作られた音楽は、たとえ一言も言葉を発しなくとも、言葉以上に私たちの心にせまり、想像力をかきたてるのです。
ジョン・ウィリアムズの音楽には、ここにさらに映画の持つエンターテイメント性が加わりました。
映画の持つドキドキやワクワク、驚きや興奮、スリルを臨場感たっぷりに描き出し、なおかつクラシック音楽の持つ品性はそのまま。
映画のためにその曲が作られたのではなく、まるで映画そのものから音楽が自然に流れ出すかのような一体感。
それがジョン・ウィリアムズの映画音楽の魅力だと私は思います。
スティーブン・スピルバーグ監督との映画ベスト6!
ジョン・ウィリアムズを映画音楽作曲者として世界に知らしめたきっかけは、スティーブン・スピルバーグ監督作品の「ジョーズ」です。
世界に名だたる映画監督のスピルバーグは、早くからウィリアムズの才能を買っていました。
スピルバーグの映画作品のほとんどの楽曲は、ウィリアムズが担当しています。
また監督本人にも、自分の映画はウィリアムズの音楽があって完成すると言わしめています。
こうなってくると、スピルバーグがウィリアムズの映画音楽の才能を引き出したのか、ウィリアムズがスピルバーグの映画をヒットさせたのか、どちらがどっちか分からなくなってきますね。
私は歴史に残るような素晴らしい映画作品ができるときは、奇跡のように様々な才能が引き寄せ会って完成すると思っています。
まさに二つの才能が、初めから決められていたように引き合って数々のすばらしい映画を生みだしたのでしょう。
ここでは、ウィリアムズが音楽を担当した、スピルバーグ作品をランキングしてみました。
6位 プライベート・ライアン 1998年(グラミー賞受賞)
史上最大のノルマンディー上陸作戦から始まる命の重さを問う戦争映画
時は第二次世界大戦中、舞台は歴史上最大の作戦と言われるノルマンディー上陸作戦です。
アメリカには、ソウル・サバイバー・ポリシー(Sole Survivor Policy:唯一の生存者方針)という規定があります。
これは、兄弟で戦争に出兵している場合、全員戦死してしまう悲劇を防ぐため、最後の一人になった時点で、兵役を免除し命を守るというもの。
この規定を受けて、ライアン家4兄弟のうち三人が戦死したため、最後の末子ジェームズ・ライアンを必ず救い出さねばならないという命令が下ります。
しかしライアンが従事するのは最も危険な最前線で、さらに彼は行方不明です。
この生きているかも分からない下っ端の兵隊ライアン一人の命を救い出すために、一つの部隊八人の命を危険にさらす必要があるのか、というのがこの作品のテーマの一つです。
この映画、壮絶な戦闘シーンが一つの見どころで、リアリティにこだわり、残酷でかなりグロいです。
私は友人と三人で映画館で観ましたが、血が苦手な友人は、途中で席を立ちました。
そして3時間もある長い映画だったので、私は私でお手洗いを我慢できずに中座したため、肝心のライアンが見つかるシーンを見逃したという…。
こういう戦争映画で必ずといって描かれるシーンでいっつもモヤモヤすることがあります。
それは仲間を殺されてしまい、敵国の兵隊を激しく憎み、復讐しようとする場面です。
それを正義みたいに描くけど、その敵国兵も、仲間や家族をあんたらに殺されてるかもしれないぞ、とちょっと鼻白んだ気持ちになるのです。
戦争で犠牲になるのは、いつも末端の弱い人々です。
私達は、ただ戦争におびえるだけでなく、この戦争で誰が得をしたのかをしっかりと見極める必要があります。
戦争は得をしたい誰かが起こすものだからです。
テーマ音楽である「戦没者のための賛歌」は、国のために戦った全ての兵隊を讃えるように、勇敢で誇らしげです。
それでいて戦没者たちを慰めるように厳かで壮大で美しい。
ラストシーン、ライアンは戦没者のお墓の前で自分に問いかけます。
この問いかけは、かつて戦争を経験した全ての国の人が、つまり私たちが、戦没者に向けていつも胸に置いておくべき問いかけなのです。
5位 ジュラシックパーク 1993年
太古に生きた恐竜たちが蘇るスピルバールの最高ヒット作
宇宙人や巨大人食い鮫を描いてきたスピルバーグが選んだ今回の題材は、恐竜です。
ジュラシックとは、ジュラ期(約1億9960万年前~約1億4550万年前)のことで恐竜が最も栄えた時代です。
かつてこの地球を支配していた巨大な恐竜に、憧れとノスタルジィーを感じない人などいるのでしょうか。
当時最新のCG技術とテクノロジーで、スピルバーグは見事に恐竜たちを映画の世界に復活させました。
この作品が、以後の映画の技術を塗り替えたと言われています。
ストーリーは、古代化石から見つかった恐竜の血から、研究者たちがクローン恐竜を作り出すというもの。
そして恐竜たちが生息するテーマパークを作るのですが、人間が恐竜を思い通りにできるはずもなく…。
というパニック映画です。
ジュラシックパークが実在したら、私は絶対行ってみたいですね。
流れる音楽は、太古ののどかな自然を思わせ、美しく牧歌的です。
それでいて恐竜たちの雄々しさもよく表現されています。
しかしひとたび恐竜たちが牙をむき始めると、音楽はおどろおどろしく、不安定なものに変わってゆきます。
この映画は続編が作られていますが、二作目までは、スピルバーグとウィリアムズのコンビです。
4位 インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 1989年
ハリソン・フォードのハマリ役!アドベンチャー映画の代表格
アドベンチャー映画といえば、私にとってはやはりインディ・ジョーンズシリーズです。
エキサイティングで勇敢な主題歌はあまりに有名で、聞くだけで胸がワクワクして元気が出てきます。
テレビ番組のサウンドトラックとしてもよく使われているので、聞けば絶対知っているはず。
この映画の見所の一つは、主役のインディアナ・ジョーンズを演じるハリソン・フォードの魅力です。
フォードはものすごくハンサムではないけれども、野性的で泥臭い渋みがあります。
それでいて、知性的な役もとてもよく似合う。
野性的であることと知的であることは、相反するものなので、この二つの魅力を持ち合わせている役者さんはなかなかいません。
この作品では、考古学教授でありながら、強靭な肉体を持つトレジャーハンターを演じています。
フォードの当たり役は、このシリーズ化されたインディ・ジョーンズの他に、刑事や医師、大統領など、カリスマ性のある文武両道のキャラクターがとても多いですね。
インディ・ジョーンズは、危険な大冒険の数々のピンチを、たくましい体と深い知識や機転で乗り越えます。
一緒に大冒険をしたら、絶対守ってくれそうな頼りがいがたまりません。
アメリカ映画の歴代ヒーローランキングでも必ず上位に入る名キャラクターです。
この素敵なヒーローとともに、夢とロマン溢れるドキドキワクワクの大冒険に、出かけてみようではありませんか。
☆pickup
現在4作品あるインディ・ジョーンズシリーズ、2021年公開予定の第5作品目が制作されています。
引き続き、監督はスピルバーグ、主演はハリソン・フォードだそうです。
音楽もぜひ、ウィリアムズに担当願いたいものですね。
3位 シンドラーのリスト 1993年(アカデミー作曲賞・グラミー賞受賞)
絶望の中のかすかな救いを描くスピルバーグの渾身作
私達をワクワクさせる数々のエンターティメント作品を世に送り出してきたスピルバーグが、実は一番撮りたかった映画が、このシリアスな社会派作品でした。
なぜならスピルバーグ自身が、ユダヤをルーツに持っていたからです。
1933年、ヒトラー率いる国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)が政権につきました。
そしてヒトラーは、白人至上主義政策のもとに、ユダヤ人の血を入れてはならないと、ユダヤ人迫害を行いました。
ホロコーストと言われる、人間が犯したあまりに恐ろしい過ちです。
しかし私が本当に恐ろしいと思うのは、この政策に割と多くの人たちが乗っかったということです。
実際、実話かは分かりませんが「ヒトラー最期の12日間」という映画の中にこんなシーンがありました。
死を前にしたヒトラーが「自分は悪くない、国民はみな、自分を支持したのだ。」というような捨て台詞を吐きます。
映画の中、まるで虫けらを踏み潰すかのように、ユダヤ人たちは次々と殺されてゆきます。
その命はあまりにも軽く、子供も老人も容赦ありません。
その命を何とか救おうとしたのが、シンドラーぐらいしかいなかったから、映画にまでなったんですからね。
シンドラーを演じるリーアム・ニーソンがいぶし銀の魅力で素敵です。
流れる音楽は、小さな力ではどうにもできない大きな悲しみをたたえており、痛ましく、哀愁を誘います。
切々と訴えかけてくるようでいて、それでいて美しく、鎮魂歌のような慰めを感じさせます。
ほんの80年前に起こったこの悲しい出来事を、知ってください。
☆pickup
この映画の音楽を担当することを重荷に思ったウィリアムズは、もっとふさわしい音楽家がいるのではと、当初断ったそうです。
するとスピルバーグは、「もっと素晴らしい音楽家はいるけど、皆死んでいる。」と返したのだとか。
二人の友情と信頼関係をうかがわせるエピソードですね。
また「シンドラーのリスト」は最近フィギュアスケートの音楽にもよく使われています。
その中でも、作品中で亡くなる赤いコートの女の子を演じたユリア・リプニツカヤに感動したスピルバーグは彼女に手紙を書いたのだとか。
2位 「ジョーズ」1975年(アカデミー作曲賞・グラミー賞受賞)
パニック+スリラー+ホラー+モンスター映画の最高峰!
ジョン・ウィリアムズとスティーブン・スピルバーグの二人の天才の名前を世の中に知らしめたパニック+スリラー+ホラー+モンスター映画の最高傑作です。
ウィリアムズにとっては、初のアカデミー作曲賞を受賞した記念すべき作品です。
ある日突如として現れた突然巨大な人食い鮫が、平和な海辺を恐怖のどん底に落としいれます。
海の底から忍び寄るジョーズとリンクして、あの有名な音楽が流れます。
ダーダンダーダンダーダンダーダンダーダンダーダン…。
恐い!
私は小学生の頃観たのですが、この音楽が流れるだけで恐くてたまりませんでした。
水の中に潜んでいてなかなか姿をあらわさず、じらす狡猾さがまた恐い!
気の弱い人なら、この音楽が流れるだけで気絶するんじゃないですか。
もうこんな怖くて頭のいいサメに、人間が勝てる気がしません!
どちらが勝利するのか、ぜひ映画で見届けてください。
ジョーズは大ヒットしたため、シリーズ化されており、「ジョーズ2」まではウィリアムズが音楽を手掛けています。
1位 「E.T.」1982年(アカデミー作曲賞・グラミー賞受賞)
映画史上、最も有名で奇跡的なシーン
その音楽を耳にするだけで、あの映画のあのシーンが浮かび上がるという作品は、私にとっては「E.T.」しかありません。
映画のシーンと音楽の融合性の高さということで、今回1位にランキングしました。
小さな宇宙人E.T.と少年の友情を描いたハートフルなこの作品は世界中にセンセーションを巻き起こしました。
あまりにも有名なのは、E.T.を乗せて逃亡する少年たちが、自転車ごと空を飛ぶシーンです。
E.T.の不思議な力で浮かび上がった自転車が、夕陽に影をかける幻想的な情景の美しいことといったら!
そしてまたジョン・ウィリアムのテーマ曲が、憎たらしいほどマッチして、一層ドラマティックにこの場面を盛り上げます。
もうこのシーンを観てこの曲を聞くだけで、私は涙が出そうになるんですよ。
このテーマ曲は、遠い宇宙への憧れを夢見るように上ってゆき、それでいて、E.T.の可愛らしさや少年たちの純朴さも表現した素晴らしい曲です。
家族そろって楽しめる映画ですので、ぜひ一度はこの奇跡を体感してください。
☆pickup
その昔、大阪USJにこの映画を再現した「E.T.」というアトラクションがありました。
まさにあの自転車が空を飛ぶシーンで、あの曲が流れ、泣きそうになったものです。
今はもう残念なことになくなってしまいました。
ホント、あのシーンを実際に体験してほしかったです。
何で無くしたんだろうね。
ジョン・ウィリアムズが音楽を手掛けた映画ベスト4!
スピルバーグ作品以外でも、ウィリアムズは素晴らしい映画作品をいくつも手掛けています。
ベスト4作品を紹介します。
4位 セブン・イヤーズ・イン・チベット 1997年
Free Tibet! Save Tibet!
今回私が一番観てほしい映画が、この作品です。
なぜならこの映画に描かれている悲劇は、今もチベットで起こり続けていることだからです。
この作品は、スイスを代表する山アイガーの初登頂で知られるオーストリアの登山家ハインリヒ・ハラーの自伝の映像化です。
ハラーは、妊娠中の妻を見捨てるように、世界最高峰のヒマラヤ山脈を目指します。
しかし第二次世界大戦に巻き込まれ、イギリスの捕虜となってしまいます。
何とか脱獄して、山を越えてゆき、禁断の聖地チベットへたどりつくのです。
美しいチベットの大自然、心温かく信心深いチベット仏教徒、そして当時14歳のチベット最高指導者ダライ・ラマ14世との心の交流…。
傲慢だったハラーはチベットの懐の深さに抱かれるように、精神的成長を遂げてゆきます。
このハラーを演じる若き日のプラッド・ピッドの美しさも、自然豊かなチベットの風景によく映えます。
映画に流れる音楽は、大自然そのもののように、時に厳しく、時に雄大に、ドラマティックに山岳風景を彩ります。
そしてチベットを表現するエキゾティックなテーマは、異文化への敬意と情緒に溢れています。
しかしチベットの平和は、1949年、中華人民共和国の武力による弾圧で崩壊し、ダライ・ラマ14世は亡命を与儀なくされるのです。
今やチベットは風前の灯。
中国の植民地政策により、一つの国が、一つの民族が、一つの文化が滅びようとしています。
ラストシーン、ハラーが山頂に掲げる旗を見ると、私は涙をこらえきれません。
このチベットで起こったことは、北方領土をロシアに奪われ、沖縄をアメリカに奪われ、竹島を韓国に侵略され、尖閣諸島を中国にねらわれている、私達日本の明日の姿かもしれないのです。
3位 スーパーマン 1978年(グラミー賞受賞)
その名の通り、完全無欠の正義のスーパーヒーロー
今回この記事を書くに当たって、スーパーマンのみ、初めて視聴しました。
第一作は40年も前の映画ですが、スーパーマン、今観てもとってもかっこいいです!
スーパーの名の通り、もうできないことはないんじゃないかというぐらい、とびぬけた能力を持っています。
最高時速800万kmで空を飛び、宇宙空間まで突き抜けます。
さらに、80万トンの物体を怪力で持ち上げ、40メガトンの核爆発に耐える強靭な肉体を持っています。
また、世界中を見渡せる視力を持ち、目から熱線を発射し、吐く息で物体を凍結させることができるなど、数えきれないほどのスーパーパワー!
人間の能力などはるかに凌駕しているのは、スーパーマンは宇宙人だからなのだとか。
普段は冴えない新聞記者、しかしひとたび事件が起こると、正義の味方、スーパーマンに変身してあらゆるピンチを脅威的な能力で救います。
まったく見返りを求めないところも美しい。
ジョン・ウィリアムズの勇ましい音楽で空を飛ぶシーンは、惚れ惚れします。
スーパーマンを演じた役者が、ジョン・ウイリアムズのテーマ曲があるからかっこよく空を飛べるのであって、なければスーパーマンは落ちてしまうと絶賛しています。
またスーパーマンが恋する女性と空飛ぶデートのシーンは、とてもロマンティックで素敵。
あの甘いマスクと青い瞳がたまりません!
何だかスーパーマンの能力があり得なさ過ぎて、だんだんコメディに見えてきた…。
しかし彼にも弱点はあります。
ラスト近く、スーパーマンが愛する人の窮地をどう救うのか…。
この奇跡のパワーを、誰もが憧れる理想のスーパーヒーローの活躍を、ぜひ目撃してください。
2位 ハリー・ポッターと賢者の石 2001年
世界中が夢中になった魔法世界の奇跡
その音楽は、ひそやかにゆっくりと始まります。
ゆらゆらと不安定に上がったり下がったりしながら、私たちを不思議な魔法の世界に誘うのです。
ご存じ、世界中で大ヒットしたファンタジー映画ハリー・ポッターシリーズ。
ハリー・ポッターの世界観の魅力は、現在の世界を舞台にしているようで、思いがけない身近な場所が魔法ワールドにつながるところです。
まるで私たちも、あるときふと魔法の世界を訪れることができるのではないかと思わせるいう臨場感があります。
それでいて魔法の世界は古めかしく、ファンタジー映画の本場イギリスの伝統的な空気感が溢れています。
ジョン・ウィリアムズの音楽は、見事にこの不思議な世界観を描き出しました。
どこにもないようで、それでいてこの魔法世界にぴったりとマッチした不思議なテーマ曲は、すでに映画音楽の巨匠として君臨していたウィリアムズの確かな才能を、さらに強固にしました。
ストーリーは、魔法使いの少年ハリー・ポッターの、魔法学校での生活や成長を描いたもの。
個性的な登場人物も多く、人間関係も複雑で、ミステリー作品としても楽しめます。
また、数々の魔法で起こす奇跡も見所です。
私たちは、このテーマ曲を聞くだけでこの奇跡の世界を訪れることができるのです。
ハリーポッターシリーズは、三作目の「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」までウィリアムズが音楽を担当しています。
しかしウィリアムズが手掛けたテーマ曲はその後もシリーズの顔として使われています。
1位 スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望1977年 (アカデミー作曲賞・グラミー賞受賞)
SF映画史に残る金字塔
A long time ago in a galaxy far, far away….
遠い昔、はるか銀河の彼方で・・・
広大な宇宙をバッグに、スターウォーズシリーズは毎回この一文がスクリーンに映し出されて幕を開けます。
そして闇をつんざくように有名過ぎるあのテーマ曲が響きわたると、スターウォーズファンならば、もう胸がいっぱい。
これから始まる壮大でエキサイティングな物語にすでにどっぷりとつかっています。
スティーブン・スピルバーグの紹介で、ジョン・ウィリアムズは、このジョージ・ルーカス監督作品の音楽を担当することになりました。
ウィリアムズの音楽がなければ、この映画、ここまでヒットしなかったのではないでしょうか。
テーマ曲は、科学の発達仕切った未来を表現するように機械的な響きと、クラシック音楽のドラマ性が共存しています。
果てしない宇宙で、自由を求めて強大な帝国軍に挑む、勇敢さと壮大がよく表現されています。
観客の胸を高鳴らせるエキサイティングな曲調ですね。
そしてウィリアムズがこの映画で行った大きな試みは、それぞれのキャラクターに合わせたテーマ曲を作るというもの。
これにより映画と音楽が一体となるだけでなく、さらに登場人物の特質がテーマ曲により克明に浮かび上がり、より一層ドラマティックにストーリーを盛り上げました。
特に有名なのは、悪役ダースベイダーのテーマ曲、「インペリアル(帝国の)・マーチ」です。
威圧感がある不気味なこのテーマ曲は、ダースベイダーの脅威や強さ、冷酷さそのものです。
スターウォーズは映画における音楽の役割を、なくてはならないものにした伝説的な作品となりました。
そして今もその伝説は終わることを知りません。
May the Force be with you. フォースと共にあらんことを。
映画を彩る最高の音楽!
今回は紹介したのは、ジョン・ウィリアムズの功績のほんの一部です。
彼は映画音楽だけでなく、オリンピックのテーマ曲も三度手掛けています。
また、令和の天皇陛下と皇后陛下のご婚礼の曲も作っています。
しかしやはり映画音楽で果たしたウィリアムズの役割には、並ぶものはいません。
私は映画を観る醍醐味は、別の人生を体験することにあると思います。
大げさに言ってしまえば、生き得なかったもう一つの自分の人生を夢見ることだと思います。
だからこそ、映画はドラマティックで夢とロマンにあふれていなければなりません。
そしてジョン・ウィリアムズの音楽は、さらに私たちのもう一つの人生を、甘美に狂おしく奏でてくれるのです。
さあ、ジョン・ウィリアムズの映画音楽で、今夜も素晴らしい人生を体験しようではありませんか!
その体験は私たちの血肉となり、より深いより美しい人生を味あわせてくれるでしょう。
ジョン・ウイリアムズの音楽を楽しめる映画は、だいたいユーネクストで観ることができます。
一か月間、無料です。