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ロスジェネ世代 契約社員なのにドロ沼退職 立つ鳥跡を濁しまくり R企業16

就職・転職活動

わたしはアール企業に入る前に、ほとんどの大手派遣会社に人材登録をしていた。
だから時々仕事紹介の電話があったのだが、たいてい断っていた。
しかし今回紹介された仕事は、今までより段違いにわたしにとって条件がよかった。

まずはわたしが持っている専門的な資格が活かせるということ。
というより、その資格がないとつけない仕事である。

当然専門職ということで、時給もいい。
アール会社で働くよりお給料何と1.5倍もアップ!!
もしかしてアール企業で正社員になるより、給料がいいかもしれない…。

ただし派遣である。
そしてわたしはこの専門職の実務経験がほとんどない。
ちょろっとアルバイトでしたことがあるだけ。

だが派遣のいいところは、簡単に大手企業にもぐりこめることである。
当然今回紹介された仕事も、誰もが知っている業界一位二位の大手企業であった。

たとえ派遣でも、大手企業で専門職の経験をつめば、その方がわたしにとってキャリアアップになるのではないか…。
新しい出会いもあるかもしれないし…。

さらにアール企業の仕事、ちょっと飽きてきたから新しい仕事にチャレンジしたいという気持ちもあるし…。

一つ困ったことは、その紹介を受けた専門職の仕事、今すぐにでも就業してほしいと言う。
いくら何でも5年近くも務めたアール企業である。
さすがに退職準備に短くとも一か月は必要だろう。

だから、その場では現在の仕事をすぐに辞めることができないという理由で断った。
しかし断った後も、その仕事のことが気になり心に残り続ける。

何となくなのだが、世間話のついでに乙女課長に相談してみた。
乙女課長は、ぜひ派遣の専門職に行ってた方がいいってことだった。

急に退職しないといけない可能性だって、契約社員が一人辞めたところで何とかなる。
それが組織のいいところだって言ってくれた。

乙女課長はアール企業にほとほと嫌気がさしていて、絶賛就活中だった。
まあ、このアール企業シリーズを最初から読んでくれてる人ならご理解いただけると思うが、ケチ社長を始め、乞食部長、ナオミ課長、ワンマン常務、ろくな管理職がおらんわな。

実際辞めていく人は多かったよ。

そこでわたしは、派遣会社から紹介された専門職の仕事の面接だけでも受けてみようと、派遣会社に連絡してみた。
最初に連絡を受けたときから、数日経っていたが、その専門職の仕事はまだまだ募集中ということであった。
というより、専門職のため、その資格を持っている人がおらず、応募者がいないのだそうだ。

営業担当者によると、応募者がいないため、多少は就業時期を遅らせることも可能だということだった。
そこで面接を受ける運びになったのである。
で、結果からいうと、受かっちゃったんだよね~。

実はこの企業の面接について、気持ちの上で引っかかることもあったのだが、それはまた次のシリーズで語ることにする。

就業時期もすぐにでも来てほしいということだったが、二週間の猶予をもらい入社日も決まった。
ちょうど二週間後が月末だったので、締め日ということで、キリもよかった。

話はとんとん拍子にすすんでいく。

本当はわたしはアール企業にとても未練があった。

ナガイ部長は上司として、人畜無害で働きやすかった。
アトム部長とか、乙女課長とか、相談しやすい素敵な男性もいーっぱいいた。
つまり人間関係はよかったってことです。

しかもわたしは契約社員のくせに営業部で一番いばっていた。
大人しい上司に、いい年して遅刻ばかりする紙袋さん。
そらわたしが営業部を仕切っていばれることになるわな。
だっていばれるだけの仕事をしてたんだよーん。
ということで、居心地はよかったのです。

乙女課長がアール企業を、ふとんが敷きっぱなしの部屋にいるようなだらしない居心地の良さだと語っていた。

ゆるーく働くには持って来いだが、乙女課長のように向上心の強い人間には、周りのレベルが低すぎてうんざりするってことだと思う。

わたしにとっても確かにぬるま湯につかっているような、心地の良さがあった。
本当はずっとこのぬるま湯につかっていたかった。

しかし変化をうながす波が立った。
きっとこの波に乗っていくのが、わたしのため、将来のためなのだと、わたしは自分に言い聞かせる。

そこでこの決断を直属の上司であるナガイ部長に伝えるべく、時間をとってもらった。

とにかくオブラートに包んで言うということができないわたしである。

「わたしの専門的な資格を活かせる仕事が見つかりました。来月には来てほしいってことなので、今月末で退職します。」

と、そのまま言った。

そしたらナガイ部長に、

今ころんさんが急に辞めたらたいへんやって分かるやろ。
ころんさんにも仕事を頑張ってきたプライドがあるやろ。
その新しい会社も、ころんさんの能力を買ってくれたんだったら、一か月ぐらい待ってくれるやろ。
新しい会社に連絡して、一か月待ってもらえ!

ってめちゃくちゃ怒られたー!!

しかし気の強いわたしは、以下のように言い返す。

わたしは社員になりたいと乞食部長に訴えたにもかかわらず、責任を持ちたくないから契約社員でいたいと、逆のことを伝えられた。

結局わたしが今してる仕事って責任のない仕事とみなされていたということになりますよね。
そんな責任のない仕事をしているという扱いなのに、急に辞めることを責められる意味が分かりません。

するとますますナガイ部長に怒られたー!

「ころんさん!

それは自分に都合の良いように解釈し過ぎや!

とにかく後一か月入社をのばしてもらえるように、新しい会社に頼め!
アール企業も本来は来月末までの契約やろ!
今すぐ新しい会社に電話して来い!」

結局のところ、わたしは乞食に、責任を背負いたくないから契約社員でいたいと言われたことにたいして激しい憤りを感じていたんだろうね。

それは同時に、今わたしが懸命にしている業務は、責任のある仕事でないとみなされたという絶望。
急に仕事を辞めるということは、その絶望を与えたアール企業にたいする、軽い復讐でもあった。

わたしを軽く扱った報いを受けるがいい。
わたしがいない大変さを思い知るがいい。

契約社員一人辞めたぐらいで、まわならくなる業務計画を立てているそっちがバカなんだよ。
契約社員を大切にしない会社が、契約社員から大切にしてもらえるわけないんだ。
バーカバーカ。

わたしは悪くない!!

結局企業と社員は夫婦のようなもので、相思相愛でなければ、関係を続けるのは難しいってこってす。
わたしにとってアール企業は魅力がなかったってこってす。

とはいえ、このわたしの言い分。
正直、乞食のわたしにたいする扱いが悪かっただけで、ナガイ部長には関係のない話であり、とんだとばっちり、わたしの八つ当たりだわな。

とりあえずわたしはナガイ部長の言う通り、派遣会社に連絡し、退職をのばしてほしいと言われたことを説明した。

しかし新しい職場は、どうしてもすぐにでも来てほしいってことだった。
実は後で知ったことなのだが、この新しい職場。
どうも鬱病で急に移動した社員がいたらしい。
そこで急遽、新しい人材が必要となったのである。

つまりわたしは鬱病が出るような職場に、飛び込むことになったのだ。
もう悪い予感しかしないね!
この話については、いずれまたたっぷりと綴りたいと思いマンモス。

わたしはナガイ部長に、新しい職場はどうしても早急に来てほしいということで、やはり今月で辞めるということを再度伝えた。

ナガイ部長は、では上にあげて検討するってことだった。

で、結局当初の希望通り、今月末でわたしは退職することができた。

本当はアール企業に未練たらたらだった。
こんな辞め方をすることになったのが悲しくて、わたしはトイレでこっそり泣いた。

 

まだまだアール企業シリーズは続くのヂャ!

 

 

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