刑事コロンボの第4作品「指輪の爪あと/DEATH LENDS A HAND」のあらすじとネタバレ、後半です。
前半はコチラより
刑事コロンボ#4-1 指輪の爪あと/DEATH LENDS A HAND あらすじとネタバレ(前半) コロンボが手相を見てくれます♡
#4 指輪の爪あと/DEATH LENDS A HAND (1971年)
コロンボの手のひらで踊らされる犯人ブリマー
コロンボはケニカット夫人の事件捜査ファイルを届けに、ブリマーのオフィスを訪れます。
時代は40年以上前、舞台はアメリカロサンゼルス。
その時代、その国の警察機能がどう動いているのか分かりませんが、現代日本では警察官が捜査ファイルを民間の探偵会社に渡すなんて、ちょっと考えられないですね…。
しかしコロンボはブリマーが犯人だと確信しています。
きっと良い口実ができたとばかりに、ウキウキでファイルを届けたのでしょうね。
うちのカミさん-2 カミさんに怒鳴られるコロンボ
ブリマーに捜査の進行状況をたずねられたコロンボ。
ケニカットにも叱らるぐらいでさっぱり操作は進まず、昨夜も捜査ファイルを繰り返して読んでいたと、コロンボは答えます。
今度はカミさんに怒鳴られてしまって…。
隣のベッドでそんなもの読んだら眠れないじゃないかって。
はい、定番のカミさんの話が出ましたね。
一つだけ…。-1 レノアの左頬の傷
何か捜査のヒントでもあったかと聞くブリマーにコロンボは、思わせぶりに「一つだけ…。」と言います。
「一つだけ…。」は「うちのカミさん」と並ぶ、コロンボの定番セリフですね。
コロンボはレノアの遺体にあった左頬の傷について話ます。
ここでたばこを吸ったりじらしながら話すコロンボは本当に意地悪ですね。
たばこは刑事コロンボの駆け引きにとって、本当に良い役割を果たすアイテムです。
コロンボは、レノアの左頬にあった傷は、指輪でついたものだとふと気づいたとブリマーに話します。
そして女性を殴るのに、通常ゲンコは使わないので、平手打ちか裏打ちで殴った。
指輪の爪あとがつくということは、バッグハンドで殴り、左頬に傷がつくということは、左手で殴った、だから犯人は左利きだとコロンボは説明します。
犯行は衝動的で犯人は短気
さらにコロンボは、人を殺すのにバッグハンドで殴る人はいないので、カッとなってつい手を出してしまった短気な人物の衝動的な犯行だろうと推理を話すのです。
コロンボの推理を聞いて、冷や冷やとした様子のブリマーが何ともおかしいですね。
捜査ファイルをじっくり読みたいと言って、コロンボを追い返そうとするブリマー。
コロンボは捜査ファイルを受け取ったサインをブリマーに求めます。
ここでコロンボは筆記用具をよく忘れるという定番シーンが登場します。
ブリマーが指輪をつけた左手で、受領書にサインをするのを見てコロンボは…
あ~何だかおかしな気分だな。
偶然の一致だろうか。
犯人は左利きってことになったのにあなたもそうじゃないですか?
とまあ、ブリマーに追い込みをかけます。
ブリマーは自分は両利きであり、アメリカ人の10パーセントは左利きだと言い訳をします。
うちのカミさん…3 義理の妹の海岸の別荘
他に何か用は?と尋ねるブリマーに義理の妹の話を始めるコロンボ。
コロンボは奥さんを始めとする身内の世間話で犯人にせまるのが定番捜査方法です。
コロンボの義理の妹が海岸暮らしをしたがっているので、ブリマーに感想を教えてほしいと頼みます。
ブリマーの車のさび具合から、海岸に別荘を持っているということが分かったというのです。
内心は冷や冷やしながらも「観察力が鋭いね。」とコロンボを褒めるしかないブリマー。
家内に言わすと逆なんですが。
とコロンボはシレッとして答えます。
もう一つだけ…。-2 ケニカットの別荘
今度こそ帰ろうとしたコロンボですが、いつものごとくドアの前まで行ってから、わざわざ振り返って「もう一つだけ…。」と、ブリマーに話しかけます。
ケニカット夫妻の海辺の別荘は、ブリマーの別荘ととても近いから行ったことがあるのかと、尋ねるのです。
ブリマーは3キロも離れていると言い訳しますが、
じゃあ、隣だ。スピードの時代ですからね。
と無碍もありません。
何も言い返せず
「ハァ…。」
と情けない苦笑いをするブリマー。
そして捨てゼリフを言って去っていくコロンボ。
事件の解決のスピードもあげましょ。
もうこれ、コロンボの宣戦布告としか思えませんね。
いや~、すでにブリマーは袋のネズミ。
お気の毒。
何とも言えない苛立ちを隠しきれないブリマーに失笑です。
レノアの不倫と素行調査に気がつくコロンボ
レノアの不倫相手、ゴルフのインストラクター、アーチャーを訪ねるコロンボ。
アーチャーは、レノア殺害の犯人だと疑われていることに怯えていました。
コロンボは、犯人は指輪をしているはずだから、自分はアーチャーを信じていると伝えます。
アーチャーはレノアとの交際中、つけられているような不安があり、一度だけそれらしき人物を見たとコロンボに話します。
背広を来たがっちりとした髪を短く海兵隊刈りにした男だったそうです。
この様子を見張る男が一人…。
犯人ブリマーの部下の探偵ウィルコックスです。
ウィルコックスから報告を受けたブリマーは、すぐさまアーチャーが目撃した男リオに連絡します。
リオは、レノアとアーチャーの素行調査を担当するブリマーの部下だったんですね。
ブリマーは、アーチャーを国外に出張させ、コロンボの手が及ばないようにします。
ブリマーが唯一コロンボの上手をいった、したたかな采配でした。
ブリマーの短期な性格がむき出しに
ブリマーの部下デニングに、最新設備の整った社内の案内を受けるコロンボ。
銃の探知機でコロンボを驚かせようとするデニングですが、何と、コロンボが銃を常備していないことが判明!
銃社会であるアメリカの刑事なのに、あえて銃を持たないコロンボ。
なにかしらアメリカ社会へのアンチテーゼ、新しいヒーロー像なのでしょうか。
暴力に頼らず、ただただ己の才覚だけで犯人を追い詰めるコロンボを、わたしたちは愛してやまないのです。
さて、このブリマーの部下のデニング。
探偵のくせにおしゃべりが過ぎて、コロンボの前で、ブリマーに叱咤されてしまいます。
「口を慎みたまえ!そんなことでこの仕事が務まるのか!」と激しく部下を責めながらブリマーは怒りをむき出しにするのです。
コロンボがにらんだ通りの犯行
ブリマーはコロンボに舌平目をふるまいながら、お互いの捜査状況を報告し合います。
コロンボは、にらんだ通りにレノアには男がいたことを突き止めたとブリマーに話します。
そしてレノアの不倫相手であったアーチャーから、尾行されていたことを聞いたコロンボは、夫ケニカットが二人の素行調査を誰かに依頼していたのではないかと口にするのです。
さらに不倫の素行調査をしていた人物がケニカットにレノアが潔白であるという偽りの報告をして、それをネタにレノア夫人をゆすっていた可能性を示唆します。
ところがレノア夫人はそのゆすりを突っぱねたために、カッとなったゆすり相手から殴られたと、そこまでコロンボは言い当てるのです。
もうこうなってくるとコロンボはエスパーかって思いますね。
全て言い当てられたブリマーですが
「なるほど。君には推理作家の才能があるよ。」と皮肉を言うのが精いっぱい。
「推理というより空想だ。」とさらにコロンボの説を否定します。
ちょっとしたアドリブの裏話
この画像のコロンボとブリマーが食事するシーン。
コロンボのネクタイが食事についてしまい、ブリマーが拾い上げて指でふいてくれます。
あら、ブリマーって優しいのねと思ったら、彼を演じるロバート・カルプのアドリブだったそうですよ。
ちょっと癒しのシーンです。
うちのカミさん…4 ブリマーに引き抜きを受けるコロンボ
さて、ブリマーはコロンボに社内を案内し、食事をふるまったのは、何と自分の会社にコロンボを引き抜くためでした。
有能で仕事熱心なコロンボに、安月給で働かせるのはもったいない、今の三倍の給料は約束するというブリマー。
まるで夢みたいな話ですよ。
でも家内とも相談してみないと。
と、ここでカミさん登場です。
家内も恐らく喜ぶんとは思うんですが少し時間いただけませんか?
一つだけ…。3 レノア夫人殺害事件を担当したい
警察を辞めて本当によかったとコロンボを説得し、いい返事を待つと言うブリマー。
コロンボは
あの一つだけ。
こちらで働くことになっても今の事件をやらせてもらえるんですかね?
と、定番の「一つだけ」というセリフと一緒に、この事件への執着を見せます。
ブリマーがコロンボを買っていて、なおかつその高い捜査能力を恐れているのは事実。
だからこそコロンボを手の内に取り込み、レノア夫人殺害の捜査から遠ざけたいのです。
ですからブリマーは、コロンボにはもっと責任の重い仕事を担当してもらうと、伝えるのでした。
レノア夫人不倫捜査担当者を追うコロンボ
再びブリマーのおしゃべり部下デニングに近づくコロンボ。
自分のためにブリマーに怒られてしまったことを、コロンボはデニングに謝ります。
デニングはいつものことで、所長は短気で気分屋だと懲りもせず、コロンボにベラベラ喋ります。
それを聞いて
入社はご遠慮申し上げるかな。
今誘われたけど。
とデニングに話すコロンボ。
そしてデニングに給料はどのぐらいもらえるだろうかと、探りを入れます。
多い人で30万だと答えるデニング。
当時が1ドル360円として、何と年収1億800万ですね!
すごいね!30万か。
さらに捜査員で一番収入が良いのは誰かと続けるコロンボに、「リオ・ジェントリー」とデニングは答えます。
頭を海兵隊刈りにしたブリマーの信任が厚い男リオは、レノアの不倫捜査を担当した優秀な探偵でした。
コロンボはリオの行方を追い、自宅まで尋ねますが、すでに海外出張のため、捕まえることはできませんでした。
コロンボ最後の賭け
コロンボの疑惑5-レノアの眼鏡
コロンボは免許の更新にやってきます。
コロンボの登場シーンで、免許証が切れかけていることを、白バイ刑事に指摘されてますからね。
そこで新しい眼鏡で視力検査を受ける女性を見て、コロンボはつぶやくのです。
彼女、かけてなかったな…。
「いいえ、かけてましたよ。」と、コロンボを諭す視力検査係のスタッフ。
コロンボは視力検査を受けるのをやめて、慌ててケニカット邸を訪れます。
おーい。免許更新できませんよ。
ケニカット邸にあった、夫婦の写真でレノアは眼鏡をかけていました。
しかし死体となったレノアは眼鏡をかけていなかったのです。
夫のケニカットは、レノアが眼鏡からコンタクトに変えたからだと説明します。
コロンボは最後の賭けに出ることを決め、ケニカットに許しをもらうのです。
ブリマーの不運-1 車の故障
何とコロンボは、レノアが死ぬ間際にコンタクトレンズをはめていたかどうか調べるために、彼女のお墓を暴くことにしたのです。
それを聞いて慌てて墓地に駆けつけようとするブリマー。
しかしブリマーの愛車が、突然謎の故障をします。
その車を修理に出し、別の車でブリマーは現場まで走るのです。
うちのカミさん-5 姪のコンタクトレンズ
レノアを埋葬する墓地までやってきたブリマーは、車で待機しているケニカットを見つけて、遺体を調べる理由を聞きだします。
ケニカットは、遺体の目にコンタクトレンズがあるかを調べて、なければ殺害現場に落ちていることが、新たな手掛かりになるかもしれないと説明します。
そんなことをしても無駄ですなというブリマーに
いや~そうともかぎらんですよ。
アタシの姪もレンズをはめているけどしょっちゅう落としちゃ大騒ぎ。
ひょっとした拍子に外れることがよくあるらしくて。
と、いきなりコロンボが車の窓の外から話しかけます。
「そりゃあんたの姪がよっぽどおてんばだからだろうよ。」
と、ブリマーは無碍もありません。
コロンボが家族や身内の話をして捜査をすすめるのはセオリーなので、ここでは姪の話も「うちのカミさん」として数えています。
夫人は後頭部を打って命を落とすほど勢いよく殴られたんですよ。
ショックでレンズが外れても不思議はないでしょ。
とブリマーにコロンボは言い返します。
ブリマーの不運-2 失われたコンタクトレンズ
コロンボの勘が当り、レノアの右レンズが外れていて、ひつぎにもありませんでした。
このことを伝えるべく、コロンボはケニカットとブリマーの待機する車の後部席に乗り込んできます。
どこで落としたなんて分からないので、何の役にも立たないというブリマー。
そうとは言い切れないでしょう。
少なくとも有力な手がかりですよ。
レンズの落ちている落ちている場所が殺人現場だという。
とコロンボは言い放ち、殺害現場の心当たりはいくつかあるから、片っ端から洗うと宣言します。
ブリマーは「手伝いましょうか。」ときびすを返しますが、ケニカットに
「やめたまえ。君は反対してたじゃないか。今さら何だ?」と怒られてしまいます。
どうやらケニカットも、ブリマーに不信感を抱きつつあるようですね。
そしてコロンボの線で捜査をすすめるように、信頼を置くのです。
全力を尽くします、今日はこれで、と一度車から降りた後、コロンボは窓から車内に身を乗り出しながら言うのです。
これは冗談だけどホシにこのことを教えてやりたいですな。
ホシの身の周りにはこのほかにも証拠がゴロゴロしてるに違いないから慌てて隠すところを見て笑ってやりたいんですよ。
コロンボはすでにブリマーが犯人だと確信していますから、まさにホシに教えてやっているわけです。
ブリマーを追い詰めているのか、挑発しているのか、本当にコロンボは悪いヤツです。
でもそんなコロンボが好きでたまらない。
このシーンは秀逸、大好きな場面です。
うちのカミさん-6、7 じゅうたんに目がない
海辺の別荘の殺害現場で、必死にレノアの落としたコンタクトレンズを探すブリマー。
言葉通り、そんなブリマーを見て笑いにきたのでしょうか。
コロンボが訪ねてきます。
こんな時間に突然すみません、大事な話があるので、というコロンボに、「疲れているから簡単にね。」と諭すブリマー。
なのにコロンボはくどくどと
それにしてもすばらしい屋敷ですな。
いつでも波の音を楽しむことができるし。
アタシも海が大好きなんですよ。
眺めてるだけで大きくなるような気がしてつまらないことなんか…。
とどうでもいいことを饒舌に語り続けます。
耐えかねて「コロンボさん、話があるんじゃないのかね。」とコロンボのおしゃべりを遮るブリマー。
コロンボは、ブリマーの引き抜きの話の返事をしにきたのです。
が…、コロンボはブリマー邸にひかれたじゅうたんを目にして
ほ~う
これはすごいじゅうたんですな。
家内にみせたらよだれたらすな。
うちのやついいじゅうたんを見ると目の色変えるんですよ。
だいぶ取られたでしょ?
これは。
ふんわかしてる。
指輪でも落っことしたらなくなっちまいそうだな。
と、定番のうちのカミさんも登場して、そのおしゃべりは終わることを知りません。
しかしこのコロンボの「ふんわかしてる」というセリフ。
原文は分かりませんが、訳し方が秀逸ですよね。
コロンボがこんなセリフ言うと、めっちゃ癒されますよね。
ブリマーは、再度、「私は疲れてるんだがね、」と本題に話を戻そうとします。
コロンボは、引き抜きの話を断ります。
「君のためには惜しい気もするが。」というブリマーに
そうかもしれません。
女房に言わすとアタシみたいなバカはいないそうで。
とまあ、カミさんの尻に敷かれているほのぼの夫婦の描写、半端ない。
そしてコロンボはこんなチャンスを袖にする気になったのは、今回の事件が解決まであと一息だからだと言うのです。
今さら事件から手を引きたくないと。
そして犯人が分かったら、ブリマーに真っ先に教えるといって、コロンボは帰ってゆきます。
ブリマーはドアにカギをかけて、また必死にコンタクトを探します。
きっとコロンボはどこかで見て、笑ってるんじゃないでしょうか。
本当に性格の悪いおっさんですからね!
コロンボの仕掛けた罠二つ
自宅にコンタクトレンズが落ちていなかったため、ブリマーはレノアの遺体を運んだ車にあるのではないかと、修理工場を訪れます。
探偵だからなのか器用に鍵を開けて、暗い工場で自分の車を探すのです。
そしてとうとう車に落ちていたコンタクトレンズを見つけ出しました!
その瞬間、ライトがブリマーを照らし出し、待ち受けていたコロンボとケニカット、警察官たちが現れます。
まさにコロンボは、慌てて証拠隠滅をはかる犯人を見て笑ってやりたいというそのセリフを実行していたんですね。
おそろしや…。
「こんなところで何をしてるんです?」と詰め寄るコロンボに、「機密書類を探していた。」と言い訳するブリマー。
しかし隠し持っていたコンタクトレンズを見つけだされ、ブリマーはとうとう観念するのです。
「殺す気はなかった。
手が滑ってついあんなことに。
あなたには済まないと思う。
いい奥さんだったのに…。
バカだった。」
とブリマーはその罪を認め、ケニカットに謝罪するのです。
今までもコロンボシリーズの殺す気満々の殺人者と違って、悪気のない過失致死でしたからね。
犯人の後悔が感じられる悲しいシーンです。
そしてブリマーは「どうして(自分が犯人だと)分かった。」とコロンボに聞きます。
あんたの指輪。
見たとたんピンときたのさ。
ひょっとしたらこいつじゃないかって。
実に豪勢な指輪で大粒のダイヤを守るためにごつい爪が何本も突き出てる。
それとあの傷を結び付けたんだよ。
やはりコロンボは、会った瞬間にブリマーが犯人だと見抜いていたようです。
それを聞いてブリマーは言います。
「惜しいな。デカにしておくのは。」
ブリマーがコロンボに敬意を払っているのが分かります。
そのこともあってわたしは今回の犯人役が憎み切れないんです。
むしろ好きですね。
ちょっとブラッドピッドにも似てますしね。
これでまあ、犯人は挙がり事件は解決です。
コンタクトレンズの罠
コロンボはケニカットに、レノアのコンタクトレンズを渡します。
「家内がこれを落としてくれれよかった。」
と胸をなでおろしたケニカットにコロンボは
いや落としませんよ。
と、シレッと答えるコロンボ。
「えぇ?」と驚くケニカットに
レンズは二つとも死体についていたそうです。
罪を立証するのはブリマーの行動。
ここに忍び込んでそれを処分したことです。
しかも大勢の証人の前で。
と説明します。
ブリマーの車の故障
呆れた様子でケニカットは
「運よく車が故障したもんだ。でないと細工できんだろ?」
とコロンボに皮肉を言います。
さあ…
アタシは運なんて信じない方でしてね。
コロンボはブリマーと初めて出会ったときに、
「何と言うか目の前にパ~ッと明かりがついたような気分ですな。
さい先がいいって言うのかついているのか…。
アタシ運命論者でしてね。何でも信じちゃうんです。
占星術 骨相学 手相 何でもござれ。」
と言ってますね。
でもラストでは運なんて信じないと全く逆のことを言っています。
いかにコロンボが口から出まかせを言って、臨機応変にその場の捜査を見事にやってのけていることが分かりますね。
しかしこういう場所は懐かしいなぁ。
子供の頃を思い出すんです。
アタシの育った所は修理工場やら駐車場のたくさんあるところでしてね。
気取った車を見つけるとよくいたずらしたもんですよ。
ジャガイモを持ってきて排気管の中に突っ込むんです。
そうすりゃ別に害はないけどもエンジンがかからないんですよ。
でもある日持ち主に見つかってえらくどやされたっけ。
「そんないたずらするとお巡りに言うぞ!」って。
そのアタシが刑事やってるなんて。
さあ、ラスト、たたみかけるようにコロンボフルスロットです!
ホンット、コロンボは悪いヤツですねぇ。
子供の頃から悪かったんですねぇ。
もう、永遠のいたずらっ子、コロンボから目が離せません!
ブリマーにとって不運かと思えた車の故障、失われたコンタクトレンズ、全てコロンボが周到に用意したトラップでした。
ここで驚いたケニカットが、ブリマーの車の排気管を覗きこもうとするのが、何とも言えないおかしみのあるラストの余韻を残します。
今回は、ブリマーもケニカットも、もちろんわたしたち視聴者も、コロンボにしてやられた!って作品でしたね。
いや~、実に爽快です。
役者さんたちもとてもキャラクターに合っており、伏線もしっかり回収されていて、素晴らしい作品でした。
わたしはこの作品で、ますますコロンボのことが好きになりました。
コロンボの王手
今回のコロンボの王手は、トラップを仕掛けて犯人の自白を引き出したでした。
ちょっと解釈が難しいのですが、犯人の自白がオチってことになるでしょう。
「うちのカミさん」は、7回も登場しました。多いですね。
「一つだけ」は、3回登場しました。
ではまた、刑事コロンボでお会いしましょう!
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