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正社員管理職に言い寄る契約社員 少女のような初老の恋 完結編-1 R企業その10

それでも恋は恋
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さて、アール企業で社員になるのはムリ、公務員試験も落ちた、そこで普通に就職活動をして、正社員を目指すことにしたプチ初老ころん。

しかしころんには、アール企業を辞めたくない理由があった。
しつこいようだが、好きな人がいたからであーる。

そこでこの問題を片づけるべく、行動を起こすことにした。
わたしが考えたのは、バレンタインに連絡先を書いたメッセージをつけてチョコレートをわたすこと。
占い師に相談したら、こういうメッセージを書くといいって言われた。
一緒に占いを受けた友人も、それ、いいやんって言ってくれた。

が、わたしは占い師のアドバイスしてくれたメッセージ内容がイマイチだと思った。
とはいえ、そもそも恋愛体質でもないわたしである。
自分で考えたメッセージが、相手の心に響くとも思えない。
ここはひとつ、占い師の言うことを聞いておこうと、そうした。

そのメッセージの内容を覚えてないんだわ。
肝心なことを忘れるのは、自分で考えたメッセージではないからだろうね。

確か「ご用件はコチラまで。」と書いて、わたしの携帯番号を書いたんだったかなー。
何かそんな内容。
もう忘れた。

それでもウダウダと悩み続けるわたし。
ちょうどパフレのフレディから連絡があった頃である。
そこでフレディに、好きな人にバレンタインにチョコレートを渡そうと思ってることを相談してみた。

ぜひ、そうしろとフレディは言ってくれた。
それでも、「気持ち悪いと思われへんかなー。」とウジウジ悩んでいたわたしに、フレディはこう言った。

「あんな、好意を持たれて嬉しくない人はいないねん。
もし無理やったら、『無理です。』で終わる話しやんけ。」

この言葉がわたしを後押しした。

そうか…。
好意を持たれてイヤな気になる人はいないのか…。

フレディはバツ2だけあって、女性が切れないタイプ。
切れたときは、わたしに電話してくるんだろうね。

フレディでも誰でも男でも女でも、異性の切れないタイプってのは、あまり振られても気にせず、はい、次って、気持ちが行ける人だと思う。

片思いで悩んでるよりも、玉砕覚悟で告白して、ふられたら次へ行けばいいって頭の切り替えが早いタイプだと思う。

ふられたことをおおげさに考えないというか、ふられたのではなく、自分とは合わなかっただけ、と解釈できる人だと思う。

わたしのようにモテない女は、ヘンにプライドだけ育ってしまって、フラれたら全人格を否定されたような気分になるため、恋に慎重になり過ぎてしまうのでしょう。

フラれたのではない。
わたしに合わない男が一人分かっただけだ。
そのため、合う男に一歩近づいた。

このぐらいの考えでないと、恋多き女にはなれませんわな。
別に恋多き女になんて、なりたくもないけどな。

そのようなフレディの後押しもあって、わたしは、わたしの好きなあの人に、バレンタインにチョコレートを渡す決心をしたのであーる。
アール企業のあの人なのであーる。

その日の朝。
家から駅に向かう通勤時。
よく晴れた日で、わたしは絶対に上手くいくと確信した。
そういう予感のする日だった。
予感通り、わたしは誰にも知られず無事にチョコレートを渡すことができました。

その翌日、わたしの職場机の上に、あの人から、「ごちそうさまでした。」というメモが置かれていた!

やったー!!

……

……

が、
わたしのピークはそこまでだった…。

待てどー
暮らせどー
電話がかかってこないー。

こりゃフられるフラグ立ちましたな。

わたしの中で2週間の法則というものがある。
男というのは、気のある女性には絶対に2週間以内に連絡をしてくるというものである。
逆に2週間待って連絡がないなら、あきらめて、次へ行ったほうがいい。

とーぜんのごとく、あの人からは2週間経っても連絡がありませんでした。

フレディはその頃、わたしを心配してか頻繁に電話をかけてくれていた。

で、そのことを報告して確か、「ご用件はコチラまで」か何か忘れたけど、メッセージを入れて渡したことを伝えた。
するとフレディは、そのメッセージ、何か上からやし、あかんやろって言った。

さらに追い打ちをかけるように、「もう終わったな、ヘンな目で見やがって気持ち悪い。と思われてるんちゃう?」とか、いつものごとくひどいことを言われた。

無責任な!!
あんたが、好意を持たれてイヤな気になる人はいないって言うから、思い切ってチョコレート渡したのに!

そう言い返すと、そのメッセージについても、渡す前に相談してくれたらいいのに、みたいなことを言われた。

そらそーですね。
自分でもイマイチと思った、内容はウロ覚えの一言メッセージ。
何であんなの渡しちゃったんだろうね。
後悔してます。

そしてフレディは、ホワイトデーを待つしかないな、多分無理だろうけど、と言った。
わたしもそう思った。

幼馴染ののりこちゃんにもそのメッセージよくなかったんじゃない?って言われた。

またそのメッセージを勧めてくれた占い師とは、別の占い師にも相談してみた。
その占い師も、そのメッセージ、あんまりよくないねと言われた。
あなたの好意、伝わってないんじゃない?だからもっとアピールして、食事でも誘ってみたら?って言われた。

この占い師もなー。
バレンタインにこっそり高級チョコレート渡して、連絡先も入れてるんですよ。
好意が伝わってないわけないやん。
ここで食事にまで誘ったら、それこそストーカーやで。
社内セクハラ案件行き。
ナオミ課長に注意されたら恥ずかしいわ!

腹立つからこの占い師の口コミサイトにボロカス書いてやった。
「バレンタインにこっそりチョコ渡して、好意が伝わってないわけないやん、これならば友人に相談した方がマシな答えが返ってくるで」という内容を口コミに書いた。
そしたら数日後、削除されていました。

ちなみにアラフォーにもなって、占い師に頼り過ぎ、頭ヤバいなって思われるかもしれません。
言い訳させていただくと、当時わたしはライターの仕事の一環として、占いモニターもしていたのです。
無料で占いを受けて、感想を口コミやブログに書くというものです。

もともと占いは好きだった。
年に一度お正月に友人と初詣をかねて占いに行くというのを恒例にしていた。

しかしこの時期占いを受けまくっていたためか、どうも占いというのは、それほどアテになるものでもないなと、遅まきがなら気がついたのです。

それとね、確かきょうと婚活センターのイベントで、メンタリストDaiGoの講演会があった。
DaiGoが言うことには、占い師というのは、昔から決して無くならない職業で、一定の需要があるんだってさ。
なぜかというと、占い師は基本、相手の話を延々と聞いてくれるからだって。
人は誰でもあるがままの自分の話を聞いてくれる人を求めてるんだって。
だから占い師はなくならないんだってさ。

それを聞いて、わたしも占い師になろうかなと思ったのと、お金かけて占いに行くのがバカバカしくなったのである。

というわけで、めでたく占いを卒業することができました。

まーそんなわけで、結局ホワイトデーにもおかえしはなく、ころんは完全に振られてしまったというわけです。

当初に、あのメッセージを考えてくれた占い師に、「ホワイトデーにおかえしがなかったらショックやしー。」と、チョコレートを渡す不安を打ち明けていた。
するとその占い師は、「大人なんだから、もらいっぱなしで何もないということはないでしょう。」と言っていたにもかかわらず、もらいっぱなしで何もなかった。

そのとき一緒に占いを受けた友人に、このことを報告すると
「おかえしもしないなんて、その人、大人としてどうなん?」という答えだった。

フレディも
「ソイツ、大人としてアカンやろ。
そんなヤツ、やめておけ。」
というアドバイスだった。

しかしですね、今年、わたしはフレディにゴディバの高級チョコレートをバレンタインに渡したのです。
いつもごちそうしてもらってるからね。
わたしも違うものをごちそうしてやってるけどなー。

そのときフレディは喜んでくれて、ホワイトデーにもおかえし何がいいと聞いてくれました。
しかしいまだにお返しがない!
まあ、わたしもホワイトデー間近ぐらいに、何がいいと聞かれたとき、「いつもおごってもらってるのに、そんなんいいよ。」と言ったけどなー。

いまだおかえしがない!
連絡もない!

 

しょせんパフレだからいいけどな!
今頃三度目の結婚でもしているのか?

別におかえしがないのも、連絡がないのもいいとして、だったらわたしの好きだったあの人に、「大人としてアカン」というのは、これいかに?

アンタも大人としてどうなんだっていうこってす。
まーバツ2のDVモラハラ男に言っても仕方あるまい。

わたしとしましては、そういう考えもあるだろうが、全くバレンタインというものはですね。
男性にとっては一方的に、たいして好きでもない女から、たいしで好きでもないチョコレートを押しつけられる。
そして必ずそれ以上のおかえしをホワイトデーにしなければならないという、この問答無用な理不尽さがあるわけです。
そう考えると、バレンタインってけっこう半ば強制的で野蛮なイベントだなって思うわけです。

そしてわたしの気持ちとしましては、皆が口をそろえて、バレンタインのおかえしもしないなんて、非常識な人間だと言われたので、おかげさまで、想いも冷えてまいりました。

わたしの好きだったあの人ですが、吉川 晃司似のイケメン。
わたしは声が好きだった。
カラオケ行ったこともあるけど歌上手かったよー。
国立大学卒業で仕事もできると言われている。
性格も温厚で人望も厚い。

が、30代後半まで独身とあって、なかには「実はけっこうクセがありますよ。」という人もいる。

こうしてみると、クセがある性格だったのかもね。
まー、職場の同僚以上の関係になることはありませんでしたので、あの人の本質的な性格というのは分からず終いでしたとさ。

今となってはどうでもいいこと。

しかし、わたしの好きだったあの人、これで終わらずころんの大逆襲を受けるハメになるのだった。
どんな悪いことをして、こんな女につきまとわれるハメになるのか。
お気の毒。

 

明日へ続く

 

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