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これってセクハラ!?契約社員に「性欲」についてアツく語る正社員管理職 少女の恋完結編-3 R企業12

それでも恋は恋

会社の懇親会で、和気あいあいと盛り上がるプチ初老ころんと、わたしの好きだったあの人。

だんだん酔っぱらったあの人が、ちょっと下ネタが入ってきた。
あの人がアツく語りだしたテーマは、「性欲」だった。

いつも酒の席ではテーマを決めていて、今夜はそれが「性欲」なのだそうだ。
意味分からん。

確か、だれだれは性欲が強いからな~、て最初にあの人が言い出したのかな。

で、わたしが、「えーっ」とかぶりっこしつつ、じゃあ、あの人はーとか、飲み会のメンバー、一人づつ聞いていったのかな。
記憶があいまい。

あの人の言うことには、ナガイ部長は性欲が強い、ケチ社長は性欲が弱い、アトム部長、乙女課長、ワンマン常務は性欲が強いんだそうだ。

いや…、ケチ社長は性欲強いし…。
エロ親父だし…。
おっぱいパブに行ってるらしいよ。
ナオミ課長とも不倫してるし…。

わたしの好きだったあの人が何を根拠にこんなことを言い出したかというと、男性ホルモンでした!

つまりハゲかけている人は、男性ホルモンが強いので、性欲も強いって根拠らしい。
ケチ社長は確かにアラ還にしては、髪の毛はある方かな。
そのうちナオミ課長との不倫写真でお目にかけるから楽しみにしててね。

そしてあの人は、「最近俺は全然性欲がない。」と言い出したのです。
あの人かなり髪の毛しっかり生えてるのね。
それが自慢なのか何なのか、わたしに髪の毛見せながら、「俺は禿げてないし性欲が弱い方や。でも白髪は増えた。」とかそんな話をし出した。

よく分からんが、俺は性欲がないの一点張り!

これ、遠まわしにわたしを拒絶してるとか?
こんな性欲のない男はやめておけってこと?
そんなふられ方ってある?

僕は性欲がないので、君のご期待にはこたえられませんってこと?
そんなにわたしは性欲が強そうに見えるってこと?
それともわたしが性欲をそそるような女性ではないってこと?

それはまあ、わたしの勘ぐりすぎだとは思うのだが、ただ単に酔っ払ってそういうことを言い出しただけかもしれません。

で、アトム部長に、「吉川さんってこんな人なんですか?」
と聞いたら

「いや、今日ちょっとおかしいですね。」だってさ。

その後もずっと性欲―性欲―って言ってた。
何なんだ!
一体何なんだ!

が、性欲だけで終わればよかったのだが、この後、ころん怒りの大逆襲が待っている。

あの人が、「アトムくんはモテるよー。俺は全然モテへん。」とか何とか言い出した。

ん???

モテてるよね。
少なくともこのわたしに。

何言ってるんだコイツ…と思いつつ、

「えー、そんなことないですよ。
おモテになるんでしょ。」と言うわけです。

でもしつこいほど、モテないモテない、全然モテないと言うもんだからさー、酔いもまわっていたわたしは、だんだんイライラしてきた。

このときはそこまで思わなかったけど、もしかしてこれも遠まわしのわたしにたいするお断りか?

こんなモテない男やめておけってか?
それとも、わたしなど物の数にも入ってないので、わたしに好かれてもモテるうちに入らないのか?

あまりにも、アトムくんはモテる、俺はモテないを繰り返すものだからとうとうわたしときたら、お怒りモードで

「吉川さん、モテるでしょ!」

とキツく言っていまいました…。

それでも、いや、モテないモテないと言い張る。

 

わたしもこのへんで止めときゃーいいのに、思わず

「モテてるでしょ!?
バレンタインにこっそりチョコレートとかもらったでしょ!」

って言ってしまいました…。

やっぱり、こっちが勇気を振り絞ってバレンタインにチョコレート渡したのに、ほぼ無視されたことがショックでストレスたまってたんだろうね。

 

それでもあの人はまだモテないと言い張って、

「バレンタインにチョコレートを一番もらったのは、中学生までや。
最近全然アカン。」

とか言い出して、とーぜんのごとく、わたしは

はあ?

ってなるわな。

 

そして半ばキレ気味で、

「今年もらったでしょ!」

と言ってしまいました…。

それでも、

「いや、全然、もらってない。」

と、あの人はすっとぼけ続けた。

ここでわたしが空気を読んで、この話されたくないんだなと話題を変えればよかったのだろう。
しかし基本空気を読めない性格のわたしは、さらに酔っ払っている。
そしてまた、とってもしつこい性格が、さらにお酒でパワーアップ。

しつこい性格というか、よく言えば、真理をとことんまで突き詰める性格と思っていただきたい。

さらにさらにわたしの悪い癖として、酔っぱらったり怒ったりすると、ため口になる。

で、

そのような事情を踏まえた上で、真理を突き詰めるべくあの人に、ため口で

「え?ホンマに覚えてないの?」

と言ってしまいました…。

それでもあの人は何だかすっとぼけていて
わたしは再度、

「え?

待って待って。
ホンマにホンマに覚えてないの?」

と繰り返した。

あの人は

「いや、覚えてるよ…。」

とボソッと言った。

………

………

 

 

お互い無言になった。

 

 

何なんだー!
一体何なんだー!!

 

当時は酔っ払っていてよく分からなかった。
が、今にして思えば、あの人はなかったことにしたかったんでしょうよ。

よー分からんが、わたしが悪かったってことでいいわ!
フラれたのにしつこく付きまとってどうもすみませんでしたー!!

でもさー、ふった女性に、「俺はモテない。」とか言い出すのって失礼じゃない?

わたしが口火を切ったんじゃないもん。
デリケートな話を、臆面もなく言い出したのはソッチの方やんか。
カードを最初に切ったんは、そっちの方やで!

それともわたしを遠巻きにふったこともすっかり忘れていたとか?
それほど、わたしはとるに足らない女だったとか?

ピドイ…。

でもまあ、リベンジしたことになるのかな…。

そのような今となってはほろ苦い、甘酸っぱい思い出ですわ。

それからいつの間にか、宴もたけなわとなり、終了を告げる。

これで決まり切っていた失恋が、さらに駄目だし失恋と確定したわたし。
自分でも失恋しているって分かり切ってるし、特に何もするつもりはなかったのに、さらに失恋を思い知らされるってこんなことある?

わたしが悪いの?
わたしが悪いの?
わたしが悪いの?

 

こうなってくると、性欲の話をわたしに語ったあの人がわたしにセクハラしたのか、わたしがあの人にセクハラしてるのか、もうわけワカメ。

カオス…。

 

続く

 

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